(引用:『ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント - 壁紙・スクリーンセーバー(SF)』より)
どーも。2017年度最終日、今年度を振り返り懐かしんでいます、公平です。
本日は、ファンタジーと感動が渦巻く映画『ビッグ・フィッシュ』についてご紹介します。
【目次】
【『ビッグ・フィッシュ(Big Fish)』について】
ティムバートン映画の最高傑作?
まず、『ビッグ・フィッシュ』はどういう映画なのかについてですが、
ティム・バートン監督の最高傑作と名高い作品だと言われています。
ティム・バートン監督というと、ジョニー・デップと組むことが多く、有名どころだと
- シザーハンズ(1990)
- エド・ウッド(1994)
- スリーピー・ホロウ(1999)
- チャーリーとチョコレート工場(2005)
- スウィーニー・トッド(2007)
- アリス・イン・ワンダーランド(2010)
- ダークシャドウ(2012)
などなど、たくさんの作品がありますね。
そんななか、ジョニー・デップ出演作ではなく、2003年作のファンタジー映画として大成功を収めたのが、この『ビッグ・フィッシュ』です。
もともと、ダニエル・ウォレスのベストセラー『ビッグフィッシュ - 父と息子のものがたり』が原作で、
劇場公開した翌年の2004年には、第76回アカデミー賞作曲賞にノミネートされました。
本作品は、ティム・バートンの手法であるファンタジー性が押し出されている一方で、
現実の場面は落ち着いたトーンで作られた、まさにティム・バートン映画の代表のような作品です。
しかし、現実世界をが中心として描かれている点では異色の作品と言えるかもしれません。
あらすじとキャスト
【あらすじ】
身重の妻ジョセフィーンと暮らすジャーナリストのウィル・ブルーム。彼の父エドワード・ブルームは自らの人生を巧みに語って、聞く人を魅了するのが得意だ。ウィル自身も幼い頃は父の奇想天外な話が好きだったが、年を取るにつれそれが作り話であることに気づき、いつしか父の話を素直に聞けなくなっていた。3年前の自分の結婚式にエドワードが息子ウィルの生まれた日に巨大な魚を釣った話で招待客を楽しませた時、不満が爆発する形でウィルは父に今夜の主役は自分であると訴え、父は自慢の息子の結婚式を盛り上げるためだったが裏目に出てしまい、ウィルは一方的に父と疎遠になる。
そんなある日、母サンドラから父が病で倒れたと知らせが入る。ウィルは妻と共に実家へと戻る。しかし、病床で相変わらずな話を語り出す父と、本当の父を知りたいと葛藤する息子は理解し合えぬままだった。父の荷物を整理していたウィルは古い証書を見つけると、エドワードの過去を聞くために、証書に名前の記された女性ジェニファーに会いに行く。お化け屋敷のような場所に1人で住むジェニファーの話から、これまでウィルが完全なほら話と思っていた話の中に実は真実が含まれていたこと、そしてエドワードが多くの人に愛され、妻子を深く愛していたことを知る。さらにウィルはベッドで寝たままの父から今迄の人生を聞く。
『エドワードは若い頃から楽天的で人を幸せにする事が大好きだった。ある日、エドワードは旅に出る事になり、信じられないような大男と会ったり、サーカス団に入ったりし、靴を上に吊るされた長い紐に投げて裸足で過ごす村でサンドラに出会い、サンドラを強引に妻にしようとする男に殴られて花畑でボロボロになる。サンドラは「何故攻撃しなかったの?」と泣きながらエドワードを介抱するが「暴力で幸せを僕は見た事がない」と語り、サンドラにプロポーズする。』エドワードの葬式に、これまでほら話だと思っていた人々がたくさん集まってくるのだった。エドワードの話に出てきた「腰から上は2人の双子の女性」は普通の双子だった、実際にあったことを誇張して話していたのだ。ウィルは母の頼みを聞いてほら話の続きを語る、『老いて弱ったエドワードを川に帰すと彼は「ビッグフィッシュ」となり、元気に川を泳いで去っていった。』と。
(引用:『Wikipedia』より)
【主要キャスト】
- 〔エドワード・ブルーム(回想)〕
- →ユアン・マクレガー(Ewan Gordon McGregor)
- 〔エドワード・ブルーム〕
- →アルバート・フィニー(Albert Finney)
- 〔ウィル・ブルーム〕
- →ビリー・クラダップ(Billy Crudup)
- 〔サンドラ・ブルーム〕
- →ジェシカ・ラング(Jessica Phyllis Lange)
- 〔ジェニファー・ヒル/魔女〕
- →ヘレナ・ボナム=カーター(Helena Bonham Carter)
- 〔サンドラ・ブルーム(回想)〕
- →アリソン・ローマン(Alison Lohman)
- 〔ジョセフィーン・ブルーム〕
- →マリオン・コティヤール(Marion Cotillard)
キャストは、豪華な顔触れがそろっています!
エドワードの青年時代を演じたユアン・マクレガーは、『スター・ウォーズ』シリーズで、オビワンケノービの役で大活躍した俳優さんです。
また、ジェニファーと魔女の役のヘレナ・ボナム=カーターは、ティム・バートン作品ではジョニー・デップと同じくらいお馴染みの女優さんです。
その他にも、ウィルの奥さん役のジョセフィーンを演じたマリオン・コティヤールは、『インセプション』でも主人公(レオナルド・ディカプリオ)の奥さん役をしていましたね。
とにかく、他にも有名俳優さんがたくさん出演していて豪華な作品となっています。
『ビッグ・フィッシュ』を観た感想
では、『ビッグ・フィッシュ』の中身を見ていきましょう。
先ほども述べたように、ティム・バートン監督の映画の中で(個人的に)最も感動する作品なのが、この『ビッグフィッシュ』です。
本作品で最も印象深いのが、やはり、死が近いエドワードの生い立ちの描写です。
物語自体は非常にシンプルで、昔から息子に語っていたおとぎ話のような話をしていた父親(エドワード)に対して、
ある時から息子(ウィル)は現実とは言えないストーリーに疑問を抱くようになります。
結果、その話に対する疑問が徐々に強くなり、息子は父と疎遠になってしまいます。
その語られていたストーリーこそが、本作品のメインストーリーです。
ファンタジーのような人生エピソードが語られていき、
その面白く感動するエピソードをひたすら物語られます。
そう考えると、『フォレスト・ガンプ』にも近いものを感じました。
(『フォレスト・ガンプ』ほどリアル感は無いですが(笑))
率直に本映画を観て思ったのが、
「一度しかない人生を楽しく生きる」
ということです。
誰でも、一つの映画や一冊の本にできるくらいのストーリーがあります。
それは「現実は小説より奇なり」ではないですが、
ファンタジーの要素が入り混じっているのが人生なんじゃないかなと思いました。
本作品は、ファンタジーとリアリティーの境界線の上を行く物語で、
2つの世界の自然なボヤかし加減が「人生って良いな」と思わせてくれます。
あまりに空想感があると、ウィルみたいに疑いを持ってしまいますし、
現実感が満載だと、逆にツマラナイですもんね。
そういった、「人生を楽しく生きるコツ」のようなものを『ビッグ・フィッシュ』から感じました。
「”big fish story”=”大ボラ話”」
さて、タイトルにもなっている「ビッグ・フィッシュ」という言葉ですが、 これはどういう意味なのでしょうか?
もちろん、冒頭の魚釣りのエピソードがかけられているのですが、
そもそも「フィッシュ」というのは「うそつき」という意味です。
つまり、「ビッグ・フィッシュ=大うそつき」という意味と「大物になる」という意味が本映画には隠されています。
最初は、ホラ話として父親の話を信じていなかったウィルの思うとおり、
エドワードの話は事実とは異なるシーンも多く、たくさん脚色されています。
しかし、この感動を伝えるためには「フィクション」が必要だったのです。
そういう意味で、「big fish story=大ボラ話」なワケです。
たしかに、事実を淡々と伝えるというのは正確に伝わるかもしれませんが、
人が心から感動する気持ちや想いというのは伝わらない可能性があります。
つまり、この話自体は「虚構」なのかもしれませんが、その感動は「真実」なのです。
なので、その「真実」を照らすためのフィクションは必要不可欠なことであり、
最終的に、ウィルは「ビッグ・フィッシュ」にたどり着いたという結果になりました。
この特別な魚を釣り上げる物語、それが『ビッグ・フィッシュ』なのです。
【まとめ:人生は壮大な物語だ】
いかがでしたでしょうか?
今回は、ティム・バートン監督の感動映画、『ビッグ・フィッシュ』について、ご紹介しました。
この映画から分かるとおり、人生というのは小説よりも壮大な物語です。
実際に、「父が語っていた素敵な虚構」と「事実を淡々と述べていく面白みのない現実」を比べたら、
エドワードがウィルに語っていたような物語にした方が、人生は語り甲斐がありますよね。
この現実と虚構の問題というのは、例えば『マトリックス』など、様々な映画で取り上げられるテーマです。
その「現実」と「虚構」を大人のファンタジーとして描きあげる本作品、とにかく多くの方に観ていただきたいです。
明日から2018年度に入るこの時期、日々少しずつ自分の人生の1ページを刻んでゆくためにも、
ぜひ、その壮大な物語を書く手助けの一つとして『ビッグ・フィッシュ』観てみてはいかがでしょうか?
ちなみに、他のティム・バートン作品は、Amazon Prime Videoにて、
見放題で観ることができますので、ぜひ、ご参考にしてみてください!
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平