どーも。昨日、初めて 北海道ニセコに行き海外のような街並みにビックリしました、公平です。
さて早速ですが、本日は
ゼネラリスト(総合職)/スペシャリスト(専門職)
について、お話しようと思います。
【浅く広く?深く狭く?】
まずは、ゼネラリストやスペシャリストという言葉…なんか難しそうな単語ですよね。
いかにも、トップクラスで第一線で働く社会人が使いそうな言葉です(笑)。
しかしながら、あくまで持論なのですが、この話は
自分の進路を漠然と考え始める中学生くらいから知っておくべき内容である
と個人的には思っています。
そもそも、ゼネラリストとはどういう意味なのでしょうか。
いろいろな定義はありますが、
general(一般的な)→ゼネラルな人→ゼネラリスト(浅く広く知る人)
くらいな感覚で考えると良いでしょう。
それに対し、スペシャリストは分かりやすいかもしれませんね。
要は、
special(特別な)→スペシャルな人→スペシャリスト(深く狭く知る人)
という解釈になるかと思います。
ですので、どちらも中学生レベルの単語なので、将来を考えるようになる中学生からこの概念は知っておいて損はないと思うわけです。
さて、この話はそう簡単に単純化できることでもないのですが、二項対立のように、
ゼネラリスト vs スペシャリスト
のように、今回は考えていきます。
この話を考えるにあたり、学業とか仕事などの自分の置かれた状況の中で、まずは、
どちらで進んでいくのが良いかというのを各々にとっての回答を出すことが大切です。
・・・では、考えてみましたでしょうか。
「浅く広く」…もしくは「深く狭く」…。
当たり前ですが、この質問に正解はありません。
ただ、僕にとってはゼネラリストが良いかと思うのです。
というのは、科学的な根拠もあるのですが、
何事もバランス良く知っていくのが最高の投資だということを実感しているからです。
【企業(学校)におけるゼネラリストとスペシャリスト】
何事もバランス良く・・・
この話をする前に、一例として企業の話を取り上げてみましょう。
たとえば、企業におけるゼネラリストとは、
部門全体や企業全体をマネジメントしていくための幅広い経験とスキルを身に付けた人
という捉え方が大半です。
それに対し、スペシャリストとは、
ある分野や領域に特化してスキルや専門性を身に付けた人
ということになり、逆に企業や組織に所属せずにフリーとしての能力がある場合も多いでしょう。
その中で、「手に職を」ではないですが、
一人前になることに憧れスペシャリスト志向になるのが自然な成り行きです。
かくいう僕も、当然フリーで働いて生きていく力を持っている人を尊敬し、時にはうらやましくも思います。
しかし、まずは長い期間ゼネラリスト志向で、特に若い方は広く物事を知る期間にあてるのが良いでしょう。
ある一つのことに特化してしまえば、その後の修正は難しくなり、
きちんとした覚悟がなければ途中でレールアウトしてしまうからです。
これは企業人に限らず、学生さんなどの若い方にとっての問題はもっと深刻です。
たとえば、家系の縛りがあって、医者の道にだとか音楽の道になんて話を聞きますよね。
あれも、本人が楽しめていれば全然問題ないのですが、
一つのことに特化することで起こる弊害は、後々いずれは大きな形で現れてくるケースがほとんどです。
ただ、ここでは企業にせよ学校にせよ、専門性を否定しているわけでは決してありません。
言いたいことは、
知識や経験をバランス良く積み重ねるゼネラリスト志向で生きませんか?
というちょっとした提案です。
【何事もバランス良いのが自然の摂理】
では、さっきからしつこいくらいに言っている「バランス」についてですが、
まずは、とある研究論文を見つけたので以下ちょっと目を通してみてください。
自然界には、様々な環境に対応できる“ジェネラリスト”戦略をとる生物がいる一方で、特定の環境に特化した“スペシャリスト”戦略をとる生物もいます。このことは直感的にも理解しやすいことですが、一方で、「ではどちらの戦略が有利なのか?」「なぜ2つの戦略をとる生物が共存するのか?」といった根本的な疑問に対する俯瞰的・実証的な解析はされてきませんでした。本研究では、61種類の環境から得られた微生物群集大量シーケンスデータの解析と、多様な微生物グループにわたる進化解析とを組み合わせた生物情報科学的手法によって、ジェネラリストはスペシャリストに比べて高い種分化率と絶滅への耐性を持ち、子孫を繁栄させる上で有利であることを明らかにしました。
(引用:ジェネラリストとスペシャリストはどちらが有利なのか?〜ジェネラリストが駆動する微生物の進化〜 - 東京大学大学院理学系研究科・理学部より)
この記事を読み、なにかストンと腑に落ちたような感覚がありました。
自然科学的にも、ゼネラリスト戦略が子孫を繁栄させる上で有利であるということであり、
もちろん人間界でも例外ではなく、ゼネラリスト志向が人生を善い方向に導くのではないかと。
そして、この研究でもう一つ大事な点は、
ゼネラリストは有利だが「ゼネラリストであり続ける」ことは難しい
ということです。
細かい研究内容は省きますが、生物界では均衡が必要不可欠であるということ。
いわゆる、バランスこそが自然の摂理なのです。
これを学業や仕事に当てはめてみると、
ゼネラリストで浅く広く知識や経験を身に付けてからスペシャリストになる方が良いということなのです。
なにも早く自分の専門性を身に付けて一人前になるんだなんて焦る必要などありません。
ゼネラリストとしてコツコツ身に付けていけば、自然とスペシャリストになっている日が来ます。
もちろん、年月を積み重ねるうちに「ゼネラリスト」の方が合っているならば、そのまま進めば良いと思います。
ただ注意しなければならないのは、
スペシャリスト→ゼネラリストは非常に移行が難しいということ。
そういう観点からも、若い方々に伝えたいのは、
焦らず、ゆっくりと、総合力を身に付けるゼネラリストを目指してほしい
ということなのです。
過ぎたるは及ばざるがごとし…何事もバランス良くが大切です。
少し焦りつつあるなと感じたら、立ち止まって「バランス」を意識してみてはいかがでしょうか?
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平