どーも。本気で左フックを打ってからずーっとヤンワリと左肩を痛めマン、公平(@kohei_nagura)です。
さて本日は、
「相手への『期待』のライン」というお話をつれづれなるままにしていきたいと思います。
【目次】
【期待をコトバにする「ピグマリオン効果」】
みなさんは、ピグマリオン効果というコトバを知っていますか?
ピグマリオン効果というのは、アメリカの教育心理学者ローゼンタールが発表した心理学用語で、
「相手に期待をかけたぶん成長する可能性が高まる」という効果のことです。
このローゼンタールの行った実験で、教師が期待をかけた生徒とそうではない生徒の成績には明らかな違いが見られ、
「教師が期待をかけた生徒の方が学力的な成長が大きいという傾向が表れた」というのです。
つまり、この実験結果から
「他者から期待されることが自分のパワーになる!」といえるということですね。
このピグマリオン効果ですが、そもそも「ピグマリオン」とは何かと気になった方も多いと思います。
ピグマリオンとは、実はギリシャ神話に登場する王様の名前なのです!
その王が自らが彫った女性像に恋をして、その愛が報われるよう祈りつづけていると、女神がその祈りを聞き届けてくれ、
女性像に命が吹き込まれて2人は最後まで幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし。…なんていう神話です(笑)。
要は、「期待を持ち続ければ良い結果につながる」というピグマリオン王の神話と「期待が相手に良いように影響をあたえる」という実験結果から、
「ピグマリオン効果=『期待すること』って大事だよね!」となった、とこういうわけです。
【過剰な期待は、自分にとっても相手にとっても毒となる?】
ただ、相手に期待をかけるピグマリオン効果は、
「再現性がないんじゃね?」とネガティブな意見があるのも事実です。
というのも、そもそも期待は
「期待する側の考え方によって大きく変化するもの」
だからです。
たとえば、過剰な行きすぎた期待について考えてみます。
もし、あなたが心の中で相手に対して、
「この人はすごいイイ人だからこれくらいやってくれるはずだ!」という期待をかけたとします。
仮に望んだことを相手がやってくれなかった場合、おそらくあなたは
「…そっか…やってくれなかったんだ…」と残念がることでしょう。
そして、このションボリ空気というのは、あなたが思っている以上に周りに伝わりやすいため、
当然のことながら相手にもその空気が伝わってしまい、相手方もイイ気はしないことでしょう。
また、その期待を相手に伝えた場合、本人が望んでいないことであれば押しつけていることになり、
同じ期待であっても、ピグマリオン効果とは逆の結果を生み出してしまう可能性があるのです。
場合によっては、過剰な期待が実現されないと凹み、ひどい場合だと相手に八つ当たりします。
つまり、
「期待のボーダー」が上がりまくってるわけなのでボーダーを下回れば落胆してしまうということです。
この「期待値のボーダー」は、相手だけでなく自分に対しても同じことです。
このように、期待をかけた方も「他人を変えるの難しい」ということに気がつきストレスですし、
期待をかけられすぎた方も「理想の自分」とかけ離れれば、大きくストレスを感じることでしょう。
そのため、なにごとも期待というのはほどほどが良いのです。
【overにしないような「期待」へ】
ここで、少しだけ「期待」という英単語について考えてみましょう。
「期待」は英語で、「expectation」。
動詞形は、「ex(外を)pect(見る)」。
つまりは、「外を見て待つ=期待」ということです。
ということは、相手に対して、
「◯◯さんにはこんな風になってほしい!」
「◯◯くんはこうなるのがベストなはず!」
ということを思うぶんには「expecation(期待)」です。
なぜなら、ただ「外を見て『どうなるかな〜』と見て思っているだけ」だからです。
しかしながら、「キミはそうなるべき!というかそうならなければならない!」 と、
自分の身勝手な期待を押し付けるのは「over-expectations(過期待)」になります。
そして、
そんな『押しつけ野郎』が僕個人としてメチャクチャ嫌いというわけです(笑)。
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それはともかくですね、「overな期待は双方にとって不利益しかない」ということなんですね。
ほら、よく言うじゃないですか。
「過ぎたるは及ばざるが如し」って。
たとえば、よくある例などでいうと、
「親は◯◯だからアナタも◯◯ね!」 とワケワカラン理論を子どもに押し付ける場合。
これ、別に◯◯に入るコトバは「医者」でも「東大」でもなんでもいいんですが、
◯◯に入るコトバは、一般的に権威のある職業や大学名などが入ることがタチ悪いです。
(もちろん、すばらしい「お医者さん」や「東大卒」の方がいらっしゃるのは当然です。実際、僕自身も幼少の頃すばらしいお医者さまに出会い人生が大きく変わりました)
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いき過ぎた「期待」は「過期待」というバケモノになり、相手だけでなく自分すらも食い殺し、自分の身の回りにとどまらず、
荒廃・衰退の波が少しずつ波及していき、気がつけば取り返しのつかない大きな事態に発展しているかもしれません。
(↑つい先日、映画館で『もののけ姫』を見たばかりで、「過期待」のイメージを勝手に「祟り神」と一致させてしまいました(笑))
ぜひ、ほどほどの期待を伝えて相手の成長を促す「ピグマリオン効果」は活用いただきたいですが、
自分にとっても相手にとっても不利益となるような「過期待」はしないように気をつけていきましょう!
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平