どーも。新年度の抱負は「初心にかえることを忘れずに」、公平(@kohei_nagura)です。
さて、新年度がスタートしましたがコロナショックで世界が揺れている今日この頃ですね。
社会人のみなさまも学生のみなさまも、なかなか普段の生活とはかけ離れているため、
コロナウイルスのことや今後の生活のことなどを考えると、不安もあるかと思います。
そんなときこそ「コトバの力!」ということで、本日は、
「春にこそ心に染みるポエム7作品」と題してご紹介させていただきます。
【目次】
【コロナショックに負けるな!春のポエム7選】
〔春と修羅 mental sketch modified(宮沢賢治)〕
心象のはいいろはがねから
あけびのつるはくもにからまり
のばらのやぶや腐植の湿地
いちめんのいちめんの詔曲模様
(正午の管楽よりもしげく 琥珀のかけらがそそぐとき)
いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を唾し
はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ
〔春の実体(萩原朔太郎)〕
かずかぎりもしれぬ虫けらの卵にて
春がみつちりとふくれてしまつた
げにげに眺めみわたせば
どこもかしこもこの類の卵にてぎつちりだ
桜のはなをみてあれば
桜のはなにもこの卵いちめんに透いてみえ
やなぎの枝にも もちろんなり
たとへば蛾蝶〔がてふ〕のごときものさへ
そのうすき羽は卵にてかたちづくられ
それがあのやうに ぴかぴかぴかぴか光るのだ
ああ、瞳〔め〕にもみえざる
このかすかな卵のかたちは楕円形にして
それがいたるところに押しあひへしあひ
空気中いつぱいにひろがり
ふくらみきつたごむまりのやうに固くなつてゐるのだ
よくよく指のさきでつついてみたまへ
春といふものの実体がおよそこのへんにある
〔春の河(山村暮鳥)〕
たつぷりと
春の河は
ながれてゐるのか
ゐないのか
ういてゐる
藁くづのうごくので
それとしられる
〔陽遊(八木重吉)〕
さすがにもう春だ
気持も とりとめの無いくらいゆるんできた
でも彼処あそこにふるえながらたちのぼる
陽遊のような我慢しきれぬおもいもある
〔山中與幽人對酌【山中にて幽人と対酌す】(李白)〕
両人対酌すれば 山花開く(両人對酌山花開)
一杯 一杯 復た一杯(一杯一杯復一杯)
我酔いて眠らんと欲す 卿且(しばら)く去れ(我酔欲眠卿且去)
明朝 意有らば 琴を抱きて来たれ(明朝有意抱琴来)
〔春宵感懐(中原中也)〕
雨が、あがって、風が吹く。
雲が、流れる、月かくす。
みなさん、今夜は、春の宵(よい)。
なまあったかい、風が吹く。
なんだか、深い、溜息(ためいき)が、
なんだかはるかな、幻想が、
湧(わ)くけど、それは、掴(つか)めない。
誰にも、それは、語れない。
誰にも、それは、語れない
ことだけれども、それこそが、 いのちだろうじゃないですか、
けれども、それは、示(あ)かせない……
かくて、人間、ひとりびとり、
こころで感じて、顔見合(かおみあわ)せれば
にっこり笑うというほどの
ことして、一生、過ぎるんですねえ
雨が、あがって、風が吹く。
雲が、流れる、月かくす。
みなさん、今夜は、春の宵。
なまあったかい、風が吹く。
〔『幸福が遠すぎたら』(寺山修司)〕
さよならだけが 人生ならば
また来る春は 何だろう
はるかなはるかな 地の果てに
咲いている 野の百合 何だろう
さよならだけが 人生ならば
めぐり会う日は 何だろう
やさしいやさしい 夕焼と
ふたりの愛は 何だろう
さよならだけが 人生ならば
建てた我が家 なんだろう
さみしいさみしい 平原に
ともす灯りは 何だろう
さよならだけが 人生ならば
人生なんか いりません
【まとめ】
いかがでしたでしょうか?
あなたの気になるポエムはありましたでしょうか?
というわけで、あまりの世界的なコロナ問題にネガティブモードの方もいらっしゃるかと思いますが、
せっかくの新年度の春、キレイな春を感じるポエムたちを読んで癒されてみてはいかがでしょうか?
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平