どーも。朝の冷え込みがヤバみで真冬用の暖かい布団敷きパッドに敷きかえました、公平(@kohei_nagura)です。
さて、前回は【確率論①】と題しまして
「あなたの身近にも『確率論』があふれてるよね〜」
というお話をさせていただきました。
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今回は、その話をもうちょっと深掘りさせていただき、
【確率論②】「量子力学」を知って『確率論』をもっと自分のものにしようZE☆
という話をしていきたいと思います。
全2回の完結編。ぜひ前回の記事と合わせてご覧くださいませ。
なかなか「量子力学」というテーマは手を出しにくい…でも実はコレがまたうまい具合に人生につながる!
【目次】
【あなたの人生を180°変えるかもしれない「量子力学」の理論】
〔「生」と「死」が重なる『シュレディンガーの猫』の話〕
「量子力学」…なんか、いかにも小難しそうなテーマですよね。
ただ、これがめちゃくちゃ面白いしめちゃくちゃ役に立つ話なのです。
…ただ、その核心に入る前にひとつだけ思考実験の話を。
というのが、「シュレディンガーの猫」という実験です。
これ、あくまでも架空の実験(←念押し)ではあるのですが、「シュレディンガーの猫」とは、
オーストリアの物理学者エルヴィン・シュレディンガーが1935年に提唱した思考実験です。
どんな思考実験かザックリいうと、まずは箱の中に「生きた猫」と「青酸ガス」の入ったビンを入れておきます。
そして「放射性原子核」を用意し、放射性崩壊を感知した場合にハンマーで青酸ガスのビンを割るようにします。
しばらく待って、1時間後に箱を開けたとき
「はたして猫はどのような状態になっているのか?」というのがシュレディンガーの出した疑問です。
…これ、意外と答えを出すの結構ムズくないですか?
この状態だと、箱を開けて中身を確認するまで猫が死んでいるかどうかわからないですよね?
つまり、猫は箱を空けるまで生きている状態と死んでいる状態が重なっているということです。
思考実験の結果、箱の中にいる猫は生きている状態と死んでいる状態が50%ずつになっている…
これぞまさにシュレディンガーが立てた仮説であり、今回のテーマである量子力学の核心です。
もっと簡単にかみくだいて言ってしまえば、
量子力学:自然の本質は「ボヤ〜」っとしており確定しているものなんて一切ない
ということなんですね。
この「シュレディンガーの猫」においても、箱の中のネコの「生」と「死」の2つの状態を重ねており、
実際に見るまでは両方の状態が重なる状況になるわけです(観測をして初めてどちらかに限定される)。
だいぶ昔の「シュレディンガーの猫」の思考実験ですが、
ちゃんと自分の目で確かめる大切さを教えられますね。
〔観察するまでは存在するかどうかは不確定〕
だいたい、この「シュレディンガーの猫」の話をすると、
「おいおい、ネコちゃんの生死が重なった状態ってなんだよ」
な〜んてツッコミがくることがほとんどです(笑)。
ただ、量子の世界では「ヒトが観察するまで確定的な存在としてでなく『波』として存在する」というルールがあります。
ちょっと専門的な話になりますが、量子力学には
①ハイゼンベルグの行列力学
②シュレディンガーの波動力学
③ファインマンの経路積分
という3つの重要な柱となる数式があります。
そのなかでも、ドイツの物理学者ハイゼンベルクが提唱した
Δx・Δp < h/4π
という「不確定性原理」は非常に重要です。
このΔxとは「位置測定の誤差」のこと、またΔpとは「運動量の誤差」のことで、hは「プランク定数」のことです。
ちなみに「プランク定数:h」とは、約6.63×10-34J•s(ジュール・秒)で、また、π(パイ)は円周率3.141592...です。
…とここまで数式の話をしてしまうと難しくて飽きてくるはずですので(笑)、結局なにが言いたいかというと、「不確定性原理」からわかるのは
「物体の『場所』と『運動』というのは同時には決まらないんだよね〜」という、極めて重要なことだということです。
すなわち、
この世のどんなものも『有』と『無』のはざまにゆらぐ波として存在している
ということです。
先ほどの『②シュレディンガーの波動関数』において、波動関数Φ(ファイ)は確率を表しています(=コペンハーゲン解釈)。
当然、「多世界解釈(パラレルワールド):可能性の数だけ世界が枝分かれしていく」という別の解釈もありますが、
「コペンハーゲン解釈」で考えれば、『すべての可能性の重ね合わせによって存在が決まる』という話になります。
つまり、どんなものも『有』と『無』のはざまにゆらぐ波なのであれば、
「確率の重ね合わせ」によって存在が決まるということなのです。
なので、冒頭の「ネコちゃんの生死が重なった状態ってなんだよ」というツッコミも、
『量子力学』における『コペンハーゲン解釈』で説明できるということなんですね。
【存在というのは、しょせん「確率」的なもの。】
〔アインシュタインが存在証明した「ブラウン運動」〕
これも量子力学に大きく関係するコトバなのですが、
あなたは「ランダム・ウォーク」と「ブラウン運動」というコトバをご存知ですか?
ランダム・ウォークとは、次に現れる位置が確率的にランダムに決定される運動のことです。
そしてこれは、現実世界の自然現象にもめちゃくちゃユカリのある現象で超大事なものなのです。
たとえば、かの天才物理学者アルバート・アインシュタインが解明した「ブラウン運動」もランダム・ウォークと関係しています。
このブラウン運動は高校化学を学んだ方はご存知かと思いますが、
水面上にある微粒子が不規則に動く現象のことです。
水の分子が微粒子に衝突することで、微粒子がさまざまな方向に弾き飛ばされるという仕組みです。
【ブラックショールズ方程式への道①】ランダムウォークとブラウン運動【確率微分方程式の基礎】 #VRアカデミア #039
ちなみに、この動きをアルゴリズム化(なにかの物事を行うときのやり方のこと)したのが「乱数」です。
これ、有名なところだと「円周率」というものがありますが、最初こそ「3.14」で始まるのは覚えているかと思います。
しかしながら、そのあとは意外とご存知ないのではないでしょうか?
その答えは、3.1415…あまりに長すぎて覚える気なくしますね(笑)。
つまりは、円周率は「どんな数字が次に出てくるかわからない」ので『ランダム・ウォーク』や『ブラウン運動』と同じ原理なわけです。
ただ、この乱数があるからこそゲームが飽きないのです。
まさに、前回の『あつまれ!どうぶつの森』の「離島ガチャ」ですね(笑)。
【あつ森】離島ガチャ『ついに完結』マイル旅行券2827枚の激闘の果てに
このような乱数列があれば、0から99の数の中から完全に不規則に選び出すことも可能なのです。
コンピューターに乱数と判断させコンピューター内でランダムな現象のシミュレーションを行えば、
ゲーム以外にも、もちろん手間がかかりすぎる計算や実現不可能な実験も疑似的に行うことができます。
このように、アインシュタインが存在証明した「ブラウン運動」の恩恵を現代人は受けているのです。
〔世の中「絶対」的なものが存在しない理由〕
では、これら「ランダム・ウォーク」や「ブラウン運動」から導かれる人生にも応用できる大切なこととは何なのでしょうか?
それは、「この世の中に『絶対的』なものは存在しない」ということです。
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先ほども述べたように、水面上にある微粒子が不規則に動く「ブラウン現象」という現象があります。
もともと微粒子は静止しているべきものですが、水の分子などが微粒子に衝突することで、
実際には、微粒子がさまざまな方向に弾き飛ばされ不規則な運動をしているというわけです。
ただ、ポイントになるのは微粒子が水面上にあるときだけではなく、
どんな粒子、さらには世の中の万物についても不規則に運動するということです。
つまり、この世界で「絶対!」というように揺るぎないなにかがあると思いきや、逆に
どんなものも絶対的なものなど存在せず不規則に変わりえることが証明されたということです。
なんなら「シュレディンガーの猫」の話も、結果として同じことですよね。
ネコが「生きている」か「死んでいる」かなんて、もちろん観察するたびに結果が変わってきます。
すなわち、絶対的なものなんてなくランダムに変わりえるということです。
これは何も論理の飛躍ということではなく、量子力学をご存知の方にしてみたら自明の事実です。
このブログでも、よく「100%なものはない!」と再三にわたりお伝えしていますが(笑)、
今回の『量子力学』の話で、なんとなくですが確信性高く伝わったのではないかなと思います。
ただし、もちろん忘れてはいけないのは、だからこそ
「人それぞれいろんなものを信じたっていいじゃん?」
ということ。
この世界に「絶対」がないのだとしたら、別に
「自分の好きなように」生きればいいのではないか、と。
それくらい気楽に考えてみると、いま生きづらいと感じている方にとってはラクに生きれるのではないでしょうか?
【まとめ:もっと「確率の重ね合わせ」的な視点でものごとを見る!】
いかがでしたか?
前回から引き続き、「AI (人工知能)」「確率・統計」「この世界を牛耳る確率論」の話、そして本日は「量子力学」、
さらに具体的に「シュレディンガーの猫」「ブラウン運動」などの話から「確率の重ね合わせ」の話をしてきました。
そう。とにかく、今後のあなたの人生は確率の重ね合わせなんです。
ということは、あなたの将来において「絶対ムリだよ…」なんてことは一切なく、
むしろ可能性の観点から「できないことなんてない!」ということが証明されたということです。
逆に、世の中「確率の重ね合わせ」ならば、その確率を100%に近づけていけばいいのです。
たとえば、「できる確率:90%」と「できない確率:10%」の確率の重ね合わせのように。
冒頭でも言ったように、「シュレディンガーの猫」の思考実験を考えれば当たり前の話なんです。
「ネコが生きている確率:50%」と「ネコが生きていない確率:50%」が重なり合うわけです。
だから息しづらさを感じているのであれば、もっともっと「確率的」に考えればいいんです。
「あ〜『できる確率:70%』『できない確率:30%』の状態がずっと続いていたけど、
『できる確率:90%』『できない確率:10%』になってきたぜ!やったぜ!うれし!」
くらいに肩の力を抜いて考えるくらいでいいんじゃないでしょうか?
常に、『できる確率:100%』『できない確率:0%』で考えていたら疲れちゃいますもんね。
というか、できて『できる確率:99.99…%』『できない確率:0.0…01%』くらいです(笑)。
この世は「量子と波」「位置と運動量」「死んでいる猫と生きている猫」というように、
常に『相反するものが補い合う』ようにしてうまくバランスを取りながら成り立っています。
この矛盾こそ大事で、パラドックスに出くわすこと自体がスバラシイことなのです。
そんなわけで、ぜひ最強の武器「『量子力学』をベースにした『確率論』」を日常に活かしてみてはいかがでしょうか?
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平