時々、まわりみち。

真面目で優しいが故に自分が傷付く…そんな生きづらさを感じる人が強かに生きるヒントを綴ります。

ゲーム理論から生まれた「しっぺ返し戦略」は、人間関係の問題解消に強烈な武器となる。

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どーも。この頃の急な夏の暑さによる夏バテに細心の注意を払って警戒中、公平(@kohei_nagura)です。 

 

 

 

 

 

さて、さっそくですが本日は、

「しっぺ返し理論により『協調』と『裏切り』を使いこなして人間関係の悩みを吹き飛ばそうぜ!☆」というお話をしたいと思います。

 

 

 

…あ、なにも全面的に「人なんて裏切れ!」という過激的な発想ではないので、その点はご心配なく(笑)。

 

 

 

【しっぺ返し上等、やられたらやり返せ。】 

  

冒頭で「『人なんて裏切っちまえ!』という過激発想ではない」と言いつつも、

タイトルがおかしいですね、「しっぺ返し上等、やられたらやり返せ」(笑)。

 

 

 

 

 

ちょっと、この話をする前にひとつ関連する小話を…。

 

その話というのが、

「しっぺ返し戦略(=応報戦略/Tit for tat)」というもの。

 

 

 

これは、アメリカのミシガン大学の政治学者ロバート・アクセルロッドの呼びかけで発明された理論なのですが、

世界中の専門家から集められた戦略をリーグ戦方式で対戦させる選手権がというのが、過去に2度開催されました。

 

 

  

その結果、2度とも優勝したのが「しっぺ返し戦略」というものなのです。

 

 

 

これ簡単に概略をいうと、こんなカンジ。

①最初は協力する

②それ以降は相手が協力してくれたら協力し裏切られたら裏切り返す

③相手が協調的な態度をとった場合は寛容な態度で協調する 

 

なんと、たったのコレだけ。

 

 

 

まさに、

そちらが協力するなら、こちらも協力する。

そちらが裏切るなら、こちらも裏切る。

というだけの、いたってシンプルな戦略です(笑)。

 

 

 

 

 

では、「なぜ『しっぺ返し戦略』が有効なのか」ということなのですが、

この戦略の根拠になっているのが「囚人のジレンマ」というゲーム理論です。

 

・相方が自分に不利な証言をしない+自分が相手に不利な証言=相方は5年の刑+自分は釈放:自分が相方を裏切る!

・自分が相方に不利な証言をしない+相方が自分に不利な証言=自分は5年の刑+相方は釈放:自分が相方に裏切られる!

・双方が互いに不利な証言=ふたりとも3年の刑

・双方が証言を拒否=ふたりとも1年の刑

ferret-plus.com

 

 

おそらく、この「囚人のジレンマ」というコトバ自体はどこかで聞いたことがある方も多いかなとは思いますが、

つまるところ、自分が囚人になった気持ちで考えると「駆け引きするよね〜」というゲーム的な要素が強い理論です。

 

 

 

この継続的な「囚人のジレンマ」というゲームをくり返すと、ロバート・アクセルロッドの選手権により、

「シンプルな『しっぺ返し戦略』が最もトクをする」という結論に達したというのです。

 

agora-web.jp

 

 

 

そのため、最初に言ったような「やられたらやり返すべし!」というようなどこかのドラマで聞いたことあるようなセリフというのは、

なにも「『復讐』というようなマイナスの意味」だけでなく「『恩返し』というプラスの意味」でも使われているということですね。

 

 

 

【自己犠牲のギバーになるな、強かなギバーになれ。】

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「最も成功するギバー」が「他者志向のギバー」なのです。

 

 

www.life-travel-consultant.com

 

 

 

さっそく、めっちゃ大事なことを言います。

 

それは、

「他者志向のギバー(Giver)」こそが最強ということです。

 

 

 

これも「どうゆうことかヨクワカラン…」という方も多いかと思いますので、かるくご説明を。

 

 

 

 

 

 

まず、そもそも「ギブアンドテイク」という視点で考えたときに『人間は3タイプからなる』ということです。

 

【Giver】ギバー(人に惜しみなく与える人)

【Taker】テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)

【Matcher】マッチャー(損得のバランスを考える人)

 

 

そして、この中で「最も成功を手に入れることのできるタイプとは一体どれなのか?」についてですが…

ここはぜひとも、そこのアナタにも時間をとって考えてもらいたいので、5秒だけ考えてみてください。

 

 

 

…5

 

 

…4

 

 

…3

 

 

…2

 

 

…1

 

 

…はい!おしまい!

 

では、正解を見てみましょう。

 

 

 

 

 

正解は、最も成功するのは「Giver(ギバー)」です。

 

…って、まぁ先に冒頭で答えは言ってしまってるんですが(笑)。

 

 

tomakobayashi.com

 

 

 

 

ただ、その中でも2種類に分かれて「自己犠牲型ギバー」「他者志向型ギバー」がいる…

 

そして最も成功に近いのが、自分の利益だけ考える「Taker(テイカー)」やバランスをとる「Matcher(マッチャー)」でもなく、

もちろん自分を犠牲にするでもない、他人の反応を見て同じように合わせつつ相手に与える「他者志向型Giver(ギバー)」なのです。

 

たしかに考えてみると、ひたすら献身家である「自己犠牲的なギバー」は見返りを全く求めないだけに、自己利益への関心がなく、最終的に「テイカー」に搾取され自分が損をするということが多い気がしますね。

 

 

 

そして、この「他者志向型ギバー」こそ、まさに「しっぺ返し理論」なのです。

 

 

 

 

 

超大事なので、もう1回。

 

とにかく、

(プラスでもマイナスでも)やられたらやり返せ!

 

 

つまり…

すべてを相手に捧げてしまうような「自己犠牲」型ではなく、相手によって自分の関わり方を変える「他者志向」型になれ!

 

ということです。

 

 

 

 

 

なんやら、この理論ってコムズカシイ感じの話で「専門外で理解しづらそう…」と思われがちですが、

いま言ったような「しっぺ返し理論」は、人間関係の問題解消に強烈な武器となること間違いなしです。

 

 

 

 

 

たとえば、あなたの周りでもいません?

めっちゃ自分にだけ嫌がらせしてくるヤツ。

 

 

 

そんなヤツには、とにかく仕返ししてやりましょう(笑)。

 

 

それを黙ってガマンしてしまうから、「くそ〜!なんで私にばっか〜!」「なんで俺にだけ〜!」と泣き寝入りすることになり、

さらに、もっとガマンが続いてしまうと精神の病にかかってしまう人もいらっしゃるのです。(「和」を重んじる日本人は特に)

 

note.com

 

 

 

でも逆に、ふとしたときに親切にしてもらうことだって当然ありますよね?

 

「勉強のわからない部分を時間を割いてわかるまで教えてくれた…」

「長時間の仕事で疲れたときにねぎらいのコトバをかけてくれた…」

「とにかく気持ちが落ち込んでいたときになにも言わずそばにいてくれた…」

 

 

 

このように、なにか困ったことや不安なことがあったときに親切にしてもらったら、

必ず「なんらかの形でお返しをしよう!」というのも『しっぺ返し戦略』なのです。

 

一瞬で人生が変わる恩返しの法則

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  • メディア: 単行本
 

 

 

 

この「しっぺ返し」という名前から、マイナスの「仕返ししてやる!」というイメージだけがわきがちですが(笑)、

『しっぺ返し戦略』や『他者志向型ギバー』は「『仕』返し」だけでなく「『恩』返し」というイミもあるのです。

 

 

  

 

 

というわけで、コロナの新生活様式にいろいろと人間関係のストレスを抱えこむ今日この頃だとは思いますが、ぜひみなさまも、

「協調であれ裏切りであれそっくりそのまま相手に返す」という『しっぺ返し理論』を日常で使ってみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは、今回これにて失礼します。

皆様に、心よりの感謝を込めて。

 

 

公平