時々、まわりみち。

真面目で優しいが故に自分が傷付く…そんな生きづらさを感じる人が強かに生きるヒントを綴ります。

【本まとめ】『資本主義ハック』②:10年後の未来を読みハイリターンな「金融・固定資本」

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どーも。昨日で5月も終わってしまったということに驚きが隠せないマン、公平(@kohei_nagura)です。

 

 

 

 

 

さてさて、今回も前回の続きで『資本主義ハック』という本の紹介です。

 

 

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前回は3つの資本のうち「人的資本」についてお話させていただきましたが、今回は、

第2番目の資本:「金融・固定資本」について、お話させていただきます。

 

ちょっと難しい話もありますが、なかなかタメになる話も多いですので、

ぜひ最後まで読んでいただけたら幸いです…では早速いってみましょう!

 

 

 

「個人VC戦略」にて「金融・固定資本」を支配しよう!

  

 

 

【目次】

 

 

 

【なにも「金融投資」はハードルが高いわけではない!】

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〔日本人が投資リテラシーが低いという誤解〕

 

さてさて、前回の「人的資本」とガラッとテーマが変わり、今回から、

もともとの投資対象の「金融・固定資本」について取り上げてみます。

 

 

んで、これよく言われる話なのですが、国政比較データを見ると、

日本人というのは金融投資に非常に消極的であるとわかります。

 

株や投資信託のような攻めの資産が占める割合は米国が47%、欧州が25%なのに対して、日本は16%であり、これは米国の3分の1程度にしかすぎない。

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

金融資産構成データによると、日本は金融投資の割合が非常に低いのです。

 

ただ、まだ16%回せている人はマシで、この平均値を押し上げているのは貯蓄が多い、

つまり、金融資産が800万円以上の高収入といわれるような世帯が多いのが実態です。

 

 

あるデータによると、

企業勤めのサラリーマンの45%は投資経験が一度もないらしいのです。

 

 

 

…と考えると、ふとすると「日本人が投資リテラシーが低い」と思われがちなのですが、

実際のところ「投資リテラシーが低い」のではなく「自信をなくしている」だけなのです。

 

日本人の金融リテラシーは米国人に比べて大差はないが、極端に金融というものに対して自信を喪失していることが特徴としていえるのだ。

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

その理由は、ズバリ「1989年の株価をピークとしたバブル相場」

 

これが弾けたことにより、「投資ばっかしていると痛い目に合うぞ!」みたいな変な見方がこびりついてしまい、

ここまでの、失われた20年の中で「投資=損するもの・危ないもの」のようなイメージがついてしまったのです。

 

 

逆に、米国人が投資に積極的だとかいったりしますが、それは日本と社会制度がだいぶ違うからです。

 

すなわち、日本のような老後の厚い社会保障(いまはそこまで期待できませんが…)と比べて米国は薄く、

自分自身で老後の準備をしていかないと生きていけないという状況があるから投資割合が高いのです。

 

 

 

 

 

「…じゃ投資についてどう考えたらいいの?」という疑問がわくのは当然ですよね。

わかります。その気持ちよーくわかります。

 

 

なので、これは【資本主義ハック⓪】の記事でも述べたように、3つの資本を意識することです。

 

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それが「人的資本」「金融・固定資本」「事業資本」で、それらにレバレッジをかけることです。

 

信用経済のプラットフォームができてきたことと、雇用の流動化によって「自己投資」が投資効率の高い投資対象になったこと

 

クラウドファンディングスモールM&A市場などの登場で、個人でも小ロットでスタートアップ企業やプロジェクトに投資、もしくは事業を保有しやすくなったこと

 

シェアリングエコノミーのプラットフォームが普及したことで、人生最大の買い物と言われる持ち家や車が「金を生まない資本」から「利回りを生む資本」に変わったこと

 

リソースのクラウド化、流動化が起きたことで起業時の初期費用が下がり、個人が「事業資本(自分で立ち上げた会社の自社株)」で資産を増やすハードルが劇的に下がったこと

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

上記のように、この世の中に4つの大きな変化が起こりました。

 

 

これまでは、個人が資産を増やすといったら「給与増」「金融・不動産投資」「宝くじ」くらいの選択肢しかありませんでしたが、

そこに変化が起きたことで、「人的資本」「金融・固定資本」「事業資本」の3つの資本を軸にした戦略が立てれるようになりました。

 

自分自身という「人的資本」だけではなく、今回お伝えする株や債券といった「金融資本」、不動産や車などの「固定資本」

さらに次回お伝えする会社組織やビジネスアイデアといった「事業資本」まで、 あらゆる資本を組み合わせることができます。

 

 

そして、あなたのアイデアにより、

ひとりで到底なしえないような金銭や幸福を実現できるという点が資本主義の素晴らしさです。

 

んで、その中の今回の場合は「金融・固定資本」

この「金融・固定資本」においての戦略について考えることが、まさに今回のテーマなのです。

 

 

 

〔どんな人にも万能な「個人VC」戦略〕

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では早速、いろいろと細かい金融投資戦略はありますが、今回はさまざまな投資戦略の中でも、

「個人VC(ベンチャーキャピタル)戦略」という投資戦略に的を絞りお話しさせていただきます。

 

 

 

この「VC」というコトバですが、どこかで聞いたことはありますでしょうか?

 

VC(ベンチャーキャピタル)とは、将来的に成長が見込めるベンチャー企業や、

急成長しているスタートアップ企業に投資し手助けしてあげる組織のことです。

 

 

そもそも、「ベンチャー」というのは「企業として新規の事業へ取り組む」ことで、

「キャピタル」とは「事業の元手である資本」で、それらが合わさった造語ですね。

 

金融商品に回すほどのキャッシュフローの余裕がない方などは特にオススメですし、

投資に興味はあるけど一歩を踏み出すのにためらっている方でも可能な方法論です。

 

 

 

では、「個人VC(ベンチャーキャピタル)戦略」の結論から述べます。

それは、「複数の新興市場銘柄の長期保有」をすることです。

 

 

結論から言うと「複数の新興市場銘柄の長期保有」である。そして、狙うのは基本的にキャピタルゲイン(値上がり)だ。

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

一般的に、キャピタルゲイン(値上がり)で稼ぐことはハイリスク、

逆にインカムゲイン(利回り)はローリスクだと考えられています。

 

しかし、現実問題このインカムゲイン(利回り)がインパクトを持ち出すには、

まとまった元資が必要になるということは案外見落としがちです。

 

 

 

 

 

たとえば、手取り18万円の方が想定利回り2%の投資信託に、毎月3万円を積み立てていったとします。

 

すると、10年後に得られる運用収益は、単利で約29万円、複利でもたった約30万円とスズメの涙です。

 

3万円を人的資本の投資にあてて戦略的にキャリアアップをし、10年で給与を2倍、3倍にしたほうが利回りは圧倒的に高い。毎月のキャッシュフローを厚くできれば、その後はリスク資産を含めた投資の選択肢はいくらでも増える。利回り狙いもそこからはじめればいい。

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

…と考えると、金融商品に回す余裕がなかったり金融投資をしたことがない方は、

真っ先にやるべきは、ポイント還元の高いクレジットカードを活用することです。

 

これだけで2~3%程度の利回りをゲットできますし、むしろこれだけで十分です。

 

 

そして、前回の話にあったような「人的資本」を増やすのみでぜんぜんOKです。

 

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最近話題のPayPayも利用者数が格段に増えてますし、個人的にはAmazonもおすすめです。

 

 

 

たとえば、あなたが年間100万円をAmazonで買い物をする人であると仮定したならば、

2.5%還元のアマゾンカードを使うことで、事実上2.5%の利回りを得ることができます。

 

毎月の家賃、光熱費、携帯代などの固定費も、還元率の高いクレジットカードで支払っていれば、

実質的に資産運用(元本確保型の運用商品ともいえる?)をしているのと同じということです。

 

 

 

ただ先ほども言ったように、このインカムゲイン(利回り)は少ないので意識する必要はほとんどありません。

 

 

必要なのは、【複数】【長期保有】【新興銘柄】でキャピタルゲイン(値上がり)の戦略を考えることです。

 

これこそが、まさに万能な「個人VC(ベンチャーキャピタル)戦略」なのです。

 

 

 

 

 

【価値の差を生み出す「実態価値」と「認識価値」】

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〔固定資本に起きている「利回り革命」〕

 

では、ここまでのテーマとしてお話ししてきた「キャピタルゲイン(値上がり)」の話ですが、

なにも「インカムゲイン(利回り)」が悪であるというわけでは決してありません。

 

 

むしろ、「金融資本」ではなく「固定資本」の世界では「インカムゲイン(利回り)」は重要です。

 

固定資本とは何かといえば、辞書的な意味だと「長期にわたって使用されるもので、その価値が徐々に生産物へと移っていく資本」だということだ。

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

たとえば、工場の機械などは1基で何億円とするものがありますが、

一度買ったからといって、いきなり使い切れるものではありません。

 

数10年かけてようやく使えなくなるようなものということもあり、

そのペースに合わせて資産価値が減っていくように考えなければならないのが固定資本です。

 

 

これ、簿記を取得している方経理業務に携わっている方にとっては当たり前の話なのですが、

企業にとっては「固定資本への投資」は日常茶飯事で、常に念頭に置いておくべきものです。

 

勤務している社員の方々にパソコンを買ってあげるのも、ソフトウェア開発するのも、

また自社ビルや自社工場を建てるのも、すべて固定資本への投資にあたるというわけです。

 

 

これまでであれば、個人で固定資本に投資をするといえば、不動産投資や太陽光発電投資、マニアックなところではコインランドリー投資やアート投資などが挙げられた。しかしそれなりの元手が必要なので、ごく一部の人しかやっていなかった。しかし、近年そこに変化が起きつつある。投資の対象となりうる固定資本の種類が増えているのだ。

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

では、企業の例で考えている「固定資本」個人の例に当てはめてみましょう。

 

 

 

たとえば、あなたが普段の日常で使っている腕時計を考えてみます。

 

最初につけたとき、それはたしかに「使っている」のですが「使い切ってはいない」

つまり、せっかく奮発して買ったから何年もかけて付き合い続けるということですね。

 

多少の使用感が出てくるかわりに、日々のあなたのファッションという価値に貢献する…

そういった観点からも、腕時計も固定資本のひとつといえるのは間違いのない事実です。

 

 

 

んで、ここからスゴイところ。

 

先ほど、「固定資本」の世界では「インカムゲイン(利回り)」は重要だと述べましたが、

あなたが買った高級腕時計が、セカンダリーマーケットで売れるということが大切です。

 

 

 

 

 

唐突ですが、ここで問題です。

 

ここに、50万円のロレックス10万円の国内メーカーの時計があります。

いったいどちらを購入したほうがより多くのリターンを得られるかと考えてみてください。

 

 

最初に50万円の時計を買った場合、50万円もする高級時計を身に着けることで自信を得られたり、

周囲からの見られ方が変わったりしたり、高級時計ならではの機能性などメリットはあるかと思います。

 

これらのメリットというのは、10万円の時計を身につけるよりも大きなものになります。

 

 

逆に、10万円の国内メーカーの時計を買ったとして、この時計を3年間使って売却すると3万円、

そして、50万円の腕時計の場合は、3年が経っても40万円の価値が残っていると仮定します。

 

このケースだと、国内メーカー腕時計に実質7万円を支払ったことになるのは一目瞭然。

 

 

しかし、50万円のロレックスには実質10万円を支払ったものの、先ほどお話ししたような、

「精神的な満足度」だったり「機能性」だったりを考慮すれば大きなリターンが期待できます。

 

 

 

正味価値 =(購入価格 - 売却価格)+(購入価格 × 年利回り × 保有期間)

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

ここでは、高級腕時計の話を考えてみましたが、でもでも同じ話がいえます。

 

 

ちろん、どれも決して安い買い物ではありませんが、上記の価値の公式のように、

「購入価格から売却時の価格差」に「保有期間中の利回り」を足したものが実質負担額である

という観点をもつと、今後あなたが高い買い物をするときの判断基準が変わるでしょう。

 

 

なので、いまの時代「高ければ高いほど売れる時代」ということを考えれば、

額が大きい買い物は、それを固定資本と捉えることが大事だということですね。

 

 

 

〔それぞれを「因数分解」するという思考を身につけよ!〕

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では最後に、「金融・固定資本」に限らず非常に使える考え方をお伝えいたします。

それが、「価値の因数分解」というお話。

 

私はこれまで、この深堀りをする思考法によって、投資の方法からビジネスのアイデアまでを作り出してきた。それを私は個人的に「因数分解」 と呼んでいる。

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

たとえば、営業のリピーター数の最大化について考えてみましょう。

 

これ、「営業」という職種に携わっていた方ならわかるかと思いますが、

「営業」という仕事が大事な割に、なかなか正解がないのが難しいところ。

 

 

ただ、この「因数分解」という発想を身につければ非常にラクです。

 

 

営業プロセス全体を、「リスト」「アプローチ」「面談」「プレゼン」「検討」「受注」「リピート」と分解すれば、

仮に、これら7プロセスの因子それぞれに20%の改善を加えたとしたら、120%の7乗、つまり3.58倍となります。

 

もっとわかりやすくいえば、年間売上1億円の営業マンが各因子に20%の改善を行ったら3.58億円になるということです。

 

 

 

この因数分解は、投資やビジネスなどあらゆる物事を(資本主義のベースとなる)確率論で考えられるのでオススメです。

 

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では、そんな「因数分解」を「固定資本」に当てはめるとどうなるのでしょうか?

 

これは、ズバリ、

「固定資本=❶所有価値×❷使用価値×❸経済価値」で表すことができます。

 

 

 

まずは「❶所有価値」についてですが、これは何かを所有していることで得られる価値のことです。

 

 

たとえば、フェラーリやブランド品などを考えてみると納得がいくのではないかと思います。

 

フェラーリもブランド品も家の車庫や押し入れにある状態でなく、所有していることが他者にわかるように、

人混みや人の集まりなどに乗っていく、身につけていくことで価値が発揮される…これが「所有価値」です。

 

 

簡単にいえば、「ブランド」「ステータス」

流行の変化を受けやすいのが特徴になります。

 

 

 

続いて「❷使用価値」ですが、そのモノによって便利になる時間が短縮される健康になるといったものです。

 

これは、技術やライフスタイルの変化が起こるたびに大きな価格変動が起きることが特徴ですね。

 

 

 

そして最後に「❸経済価値」ですが、これは所有価値と利用価値と違い「The 金融的」といった価値です。

さっきまでお話ししてきた「インカムゲイン(利回り)」は典型で、制度や市場の変化を受けやすいです。

 

 

 

このように、資本について「因数分解」することで「実態価値」と「認識価値」の差を生み出すのは大事です。

 

 

重要なのは、リスクを取る中で「最高のシナリオ」と「最悪のシナリオ」をどちらも読むということ。ポジティブとネガティブの「二元論」の行き来をするということ。これがリスクコントロールの肝である。

 

 (引用:『資本主義ハック』より)

 

 

未来というのは、現実世界にある複雑な要因がそれぞれどう作用するかによって分岐していくものです。

この未来を確実に読むことは不可能ですし、実際やはり「確率論」だけがあるのが資本主義社会です。

 

 

 

当たり前ですが、すべての事態がうまく噛み合って素晴らしい結果をもたらしてくれるシナリオがある反面、

やることなすことすべてが裏目に出てしまい最悪の結果となるシナリオがあるのも予測しなければいけません。

 

その中間に位置する無数のシナリオがひとつひとつの可能性として存在する…

これこそが「確率論」です。

 

 

 

なので、ここでお伝えしたような「因数分解」は常に動く資本主義社会においては有効なものですし、

「絶対的な正解はない」という姿勢で「実態価値」「認識価値」の差を生み出していってくださいね!

 

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【まとめ:「個人VC戦略」で楽しく投資!】

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いかがでしたか?

本日は、3つの資本の2つ目「金融・固定資本」についてお話しさせていただきました。

 

 

 

では、今回の「金融・固定資本」というテーマの締めくくりにあたり、

有名ではありますが、最後にこんな名言をお伝えしようと思います。

 

「卵をひとつのカゴに入れるな」

 

この格言は誰しも聞いたことがあるかとは思いますが、リスク分散のポートフォリオ思考は、

まさに不測の事態に備えておくべく金融と資源に自分の資産を分散させるという考え方です。

 

 

この「分散」思考も非常に大切ですし、そのほか「長期」「新興銘柄」も大切なファクターです。

 

まさに、これぞ

「複数の新興市場銘柄の長期保有」する「個人VC(ベンチャーキャピタル)戦略」

です。

 

 

ぜひ、あなたも「個人VC戦略」にて楽しくハッピー投資ライフを歩んでみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

ちなみに、「超・初心者向け」投資についての記事もありますので併せて見てみてくださいね!

 

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では次回、最後の第4回目は「事業資本」のお話です!Don’t miss it!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは、今回これにて失礼します。

皆様に、心よりの感謝を込めて。

 

 

 

公平