どーも。大人になってもインフルエンザの予防接種がちょっぴり恐怖、公平(@kohei_nagura)です。
さて早速ですが、本日は
確率論を知ることが生きやすさにつながる
ということについての、『確率論』についての概観のお話です。
全2回で話していきますので、本日1回目は気楽に読み進めていければと思います!
理系だけじゃなく「確率論」は概要だけでも知っておくと便利!
【目次】
【なぜAIが人間を超えると言われているのか?】
〔シンギュラリティーなんてない!〕
ここ数年、目に見えるところ目に見えないところ、さまざまな分野でAIが活躍するようになりました。
もちろん目につくのは、身近なところだとiPhoneの指紋認証、最近だとFace IDなどなど、
目に見えないところだと、株式市場の売買などAIによるアルゴリズムが動いていますね。
そのほか、TwitterやFacebookなどのSNSの広告マーケティングにもAIが使われているなど、
人間の頭脳がAIに置き換わろうとしている時代がもうそこまできていると言われています。
そこで、よく聞かれるキーワードとして「あらゆる思考が人間を凌駕する『シンギュラリティー』」というコトバ。
これ、多くのメディアや研究論文などでしきりに目にし耳にするコトバですが、
もしかすると、どういう意味かと知らない方も多いのではないかなと思います。
シンギュラリティ(技術的特異点)とは、AI技術が人間より賢い知能を生み出す事が可能になる時点を指すコトバです。
米国の数学者ヴァーナー・ヴィンジにより最初に広められ、人工知能研究の権威であるレイ・カーツワイル博士も提唱する概念です。
ただですね、これ個人的には「そもそもシンギュラリティーという概念自体が存在しないのではないか」と感じます。
その理由としては、
人工知能(AI)というのは「確率」と「統計」の分野のみで人間より優れているからです。
〔人工知能は「確率」と「統計」のプロ〕
もともと、コンピュータというのは第二次世界大戦後に初めて世界で誕生したと言われています。
ENIAC (Electronic Numerical Integrator and Computer)が1946年に世界で最初のコンピュータとして生まれたのち、紆余曲折しながら、
1984年に初代Mac(Macintosh System 1)が誕生、1995年にWindows95が世界的に大ヒットして今スマホなどAIの恩恵を授かっているわけです。
まさに、コンピュータなしでは生きられない世界になったといえます。
ただ、このコンピュータ。
理系ご出身ならともかく、意外とその仕組みを知らないのではないかなと思います。
これ、めっちゃ複雑そうに見えますが、実は「0(ゼロ)」と「1(イチ)」でしか判断していないのです。
簡単に言うと、
「0(ゼロ)」と「1(イチ)」の2通り、すなわち「Yes」と「No」でしかコンピュータは判断できないのです。
つまり、ある程度はプログラミング(コンピュータ処理を順番に書き出し命令したもの)でなんとかなりますが、
よくよく考えれば、突き詰めていくと「コンピュータは『確率』と『統計』のプロ」でしかないということです。
この『統計』については「統計学」という学問があるのでそちらに譲るとして、
もうひとつの『確率』については、ちょっだけ踏み込んで考えてみましょう。
あなたのまわりでも、この『確率』というワードはよく聞くのではないでしょうか?
明日の降水『確率』は?
待ち合わせの時間どおりにアイツが来る『確率』は?
夜ごはんに奥さんが大好物のハンバーグをつくってくれる『確率』は?…
このように、あたりまえのように『確率』を人生の中で使っていることと思います。
だからこそ、人工知能(AI)が『確率』と『統計』を駆使して答えを導き出すと「おぉー!」となりますし、
同時に「え!ヤバい!機械にとって変わられるんちゃうか!?」と焦りもするわけです。
ただ、もちろん冒頭でも述べたように、あくまで『確率』と『統計』面で人間より優れているわけですから、
「AIが人間を超える!」という文面は、ある意味では正しく、ある意味では違うことを知っておく必要があります。
【確率論は、人生のあらゆる局面に関係しているから面白い】】
〔世の中で確率論と関係のないものを探す方が難しい〕
先ほども言ったように、確率論は人生のほぼあらゆる局面に関わっています。
たとえば、よく言われるのは保険会社のリスク計算。
これなんて、まさに死亡年齢推定だったり罹患率を考えたり、
答えがない問いを、ただ「確率」的に計算しているにすぎません。
また、遺伝学の分野でも非常に有効な手法として用いられています。
私ごとなのですが、実は大学の頃の僕は理系でバリバリ研究しており、
専門としては「生体医工学」という分野で日々勉強を重ねていました。
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この「生体医工学」は聞き慣れないコトバかもしれませんが、
簡単にいえば、「医療」と「工学」が融合した学問となります。
有名なところだと、たとえばペースメーカー。
ペースメーカーとは、心臓の脈拍が低下したときに心臓に刺激を与える機械です。
これで、もし仮に「医学」の勉強をしていなかったらトンデモナイ話ですが(笑)、
実はこの学問のほか、「遺伝学」や「統計学」なども合わせて勉強が必要なのです。
つまりは、勉強していた「生体医工学」とひとくちにいっても、
「確率論」という考えがベースになっていると言ってもいいくらいだということです。
もちろん、この医学関連で大きく役立っていることはもちろんのこと、
統計学も含めれば、さまざまな状況で推論を行う際にも使われています。
具体的には、日本の東京証券取引所でも使われてますし、
世界の金融の中心であるウォール街でも確率論が使われています。
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このように、
人生の中で確率論と無関係なものを探す方が難しいくらいです。
言いかえれば、その確率論は人生のあらゆる局面に関係してるから面白いんですね。
〔「偶然」を味方につけよ!〕
では、ここで大きな疑問をもたれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それは、この確率が支配する世の中に住む私たちは偶然に支配されてしまうのかという問いです。
つまり、
われわれは「確率論」になすすべもなく翻弄されるしかないのか?ということです。
ただ、この疑問に対し断言します。
そんなことありません。
というか、この「確率論」を知ることで生きやすくなるといえます。
確率というのは、これまで具体例をいくつか挙げたとおり、
保険や天気予報、また視聴率調査など、身のまわりの至るところで活躍しています。
これが、データを分析する「統計学」と合わさったらもっともっと威力を発揮します。
…ということはですよ、この世の中は確率という相対的なものでしか判断できないものであふれているとわかったならば、
確率を理解することは「この世の中で起きている様々な偶然の出来事に対する強力な武器を手に入れること」に他なりません。
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つまりは、
確率によって「現代人は結果を『100%間違いなく予測できる』ほど十分な知識を得ていない」と証明されたということです。
ただ、これは当然といえば当然ですし、この先の話を100%予測できるのなんて神話くらいなもんです(笑)。
この「偶然」について考えると、『バタフライ・エフェクト』を連想する方もいらっしゃるとかと思います。
つまりは、『カオス理論』です。
この『バタフライ・エフェクト(=カオス理論)』は、
ちょっとしたチョウチョの羽ばたきが地球の裏側で竜巻を引き起こすかもしれないということです。
たとえば、サイコロは「偶然」を確かめるのに絶好の具体例です。
サイコロは、自分の手から離れたときサイコロの速度や回転の速さなど、いろいろな初期条件が決まります。
パッと見、サイコロはテーブルの上で何度も転げて複雑な動きをしますが、
もし仮に初期条件すべてを知ることができれば、コンピューターに計算させてることができるのかもしれません。
ということは、理論上どの目が出るかを予測することができるかもしれないということです。
ただし、初期条件のわずかな違いに対してサイコロの目は敏感に反応します。
同じ初期条件で毎回サイコロ投げようとしても、
その手の向きだったり投げる強さだったりがほんのちょっとズレただけでも初期条件は変化します。
このように、どの部分を切り取っても、小さな条件ですらどれでも、
サイコロの出目が変わるには十分な原因となりえます。
でも、だからこそサイコロを投げて偶然の出来事を楽しむことができるのです。
仮に、この先100%確実に何度も必ず同じ目を出せるロボットを作ったとしても、
それは正直あまり楽しいものでもない、というかまったく望んでいないことです。
あつ森で離島ガチャするときに、毎回1発で自分の欲しいキャラを引き当てるようなものです(笑)。
【あつ森】離島ガチャ『ついに完結』マイル旅行券2827枚の激闘の果てに
というわけで、まとめると
「あなたの身のまわりの『偶然』を味方につけよ!」ということですね。
【まとめ:確率論を知ることで生きやすくなる】
いかがでしたか?
ここまでAI (人工知能)の話から始まり、それは「確率」と「統計」によって優れていること、またこの世の中は確率論であふれている、という話をしてきました。
今回は「実際あなたの身のまわりでも「確率」めっちゃあるやん?」というさわりだけでしたが、
少しだけ『バタフライ・エフェクト』や『カオス理論』など専門的な話なども考えてみました。
もっと興味がある方は、ぜひ映画『バタフライ・エフェクト』を観てもらえると見方が広がるかと思います!
次回は、もっともっと『確率論』の核心にせまっていきたいと思います。
まだ取り上げてない「乱数」「ランダムウォーク」、
さらには「量子力学」などの話から『確率論』の深いところを知っていただければと考えています。
この社会で絶対100%なことなんてないですが、逆にいえば 『確率論』こそ絶対100%なことかもしれませんね(笑)。
では最強の武器『確率論』の続きは、また次回の【確率論②】でお会いしましょう!
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平