どーも。新居準備にバタバタで夜お弁当生活になり栄養バランスが心配な今日この頃、公平(@kohei_nagura)です。
さてさて、本日はですね、
あまりにイキすぎた「平等主義」は「悪平等」になる!というお話をさせていただきます。
ここ日本では「平等」というコトバが美化されすぎちゃってる!?
【目次】
【誰だって平等に扱われたいもの!】
〔おさるさんブチ切れ実験〕
まず最初に、こんな「おさるさんブチ切れ実験」について。
どんな実験かというと、2匹のオマキザルにごほうびをあげるという実験。
もちろん、最初こそ2匹とも等しくキュウリをあげるとおさるさんたちは喜ぶわけです。
ただ、ここからがポイント。
次に、片方にはキュウリ、もう片方には(より甘くておいしい)ぶどうをあげるのです。
すると、その「キュウリを連チャンでもらったおさるさん」はどうしたと思いますか?
…実際、このキュウリをもらったおさるさんはブチ切れてしまいました。
そして、しまいにはキュウリを投げつけるという怒り大爆発な状況だったのです。
Two Monkeys Were Paid Unequally: Excerpt from Frans de Waal's TED Talk
これ冷静に考えると、めっちゃオモロイ実験じゃないですか?(笑)
でも、まぁフツーに考えて
そりゃあオサルさんだってブチ切れるだろうと。
その理由は、当たり前ですが「隣のおさるさんが美味しそうなぶどうをもらっていた」から。
さらに言ってしまえば、「自分が隣のおさるさんと『平等』に扱われなかった」からですよね。
実は、この実験は「おさるさんだって不平等に敏感だよね」と言いたかったものなのです。
当然、隣のおさるさんが仮にずーっとキュウリだったら、
こんな怒りMAX態度はとらなかったと結論できるでしょう。
〔人間だってブチ切れる〕
…と、この実験はあくまでおさるさんの実験。
しかしながら、情動や欲求は何百万年に及ぶ進化の産物なので、
当然われわれ人間だって、このおさるさんとは大差はありません。
だって、そこのアナタだって「平等」に扱われなかったらイライラするでしょう。
たとえば、学校なり会社に行って友達や同僚に「おはよう!」と声をかけてですよ、
結果的に相手が超くら〜い声で「ぉお…おはよう…」と言ってきたらどう思いますか?
その瞬間、おそらく「ん…なんだこいつテンション低いな…」って思いますよね。
さらにですよ、次にきた人が「おはよう!」と声をかけた瞬間に急に笑顔になって、
「おお!おはよう!」とめちゃくちゃ元気な声で返してたらどう思うでしょうか?
「おい!!なんだなんだ!?ヤバいなこいつ!!」となって、
自分だけ「不平等に扱われた」というかんじがハンパないですよね。
そんなとき、「ま…そんなこともあるよね…」と泣き寝入りする方もいるでしょうし、
あまりにイライラしまくて言い返したりしてケンカにもちこむ方だっているでしょう。
だから人間というのは、とっさに反応してしまう「(感情を司る)扁桃体」をおさえるべく、
「(理性的に判断する)前頭前野」を強くはたらかせなければならないというわけなのです。
その点おさるさんと違って、しっかり「前頭前野」で理性的に判断できるのが人間なんですね。
※その「前頭前野」をはたらかせるための最強の手法が、前回まで2週にわたって説明したリフレーミングです。
人は悩みや問題に直面すると無意識のうちに過去の経験や学習で積み重ねてきた「思考の枠組み(フレーム)」を使って対処をしようとするのです。そして、この起こった出来事や悩みを180°違った枠組みでとらえ直すことを「リフレーミング」といいます。
www.life-travel-consultant.com
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ただ、もちろんですが「この実験がすべて」という考え方は違います。
すなわち、「平等主義って万能だよね」なんてことは100%ないです。
そんな「平等ってステキ〜!」なんてキレイゴトなんてクソくらえです。
というわけで、このケースで注意すべきは「平等」というか『悪平等』なのです。
【なんでも一律に平等にすることがベストじゃない】
〔そもそも「『悪』平等」ってなに?〕
まず、あなたに覚えておいていただきたいこと。
それは、「悪平等とは結果の平等のことである」ということです。
「…??」というかんじですよね。
うん、わかります。わかります。
では、ここで小学生のとき誰しもが経験しているであろう「あの話」を。
というのは、たとえば「運動会のかけっこ」です。
かけっこは、みんな同じスタートラインに立って「よーいドン!」と一斉に走りだします。
ただ、もちろん足の速さなんてマチマチですから、
だいたいは「◯◯くんがまだ走っています」みたいになるわけです。
それがよろしくないからと、たとえば先生とかが、
「は〜い!みんな一緒にゴールしましょ〜!」みたいに言うわけです。
…これって「結果的に平等」ですが、つまりは『悪平等』なわけです。
だから、すべきことは
「スタートラインは一緒だけどゴールは順位がつく」が正しい平等のあり方なのです。
すなわち、本当の平等というのは「結果の平等」ではなく「機会の平等」なのです。
みんなに「チャンス」を不平等の内容に分け与えてあげるわけです。
そういったわけで、
結果的に平等になるなんてことは『悪平等』でしかないということですね。
〔世の中「平等」なんてフザけたこと言うなし〕
ただですよ、もちろん「平等」であらねばならない瞬間も当然あります。
たとえば、日本国憲法でも定められている「第14条:法の下の平等」です。
すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
(引用:日本国憲法「第14条」より)
ここ最近でいうと、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森会長が差別的発言をしていましたが、
まさに、これこそ日本国憲法的に考えれば「性別による差別」という「法の下の平等」を侵害しています。
具体的には、
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」
「女性は競争意識が強いから、誰か一人発言すると自分も言わないといけないと思うのだろう」
などの発言を理由に、会長を辞任する意向を固めましたね。
しかしながら、たしかに森会長の発言はいきすぎだとしてもですよ、
あまりに「平等」を履き違えている人が多いのではないかと思うのです。
世の中、特に日本の社会に、
「アファーマティブ・アクション(積極的格差是正措置)」という考えがまん延していますね。
ま、これ簡単にいえば
「格差をなくしていきましょーね。みんな平等になんですから。」
という考えを積極的にしていこうということです。
政治の分野で、国会議員の◯◯%の女性比率を達成しようとかいう動きがありますが、ちゃんちゃらおかしな話です。
これ、明らかに「目的と手段が逆転」しています。
つまり、この
「アファーマティブ・アクション」は悪平等につながる可能性が非常に高いということです。
そんな、世の中が「平等」にできているなんて寝ぼけたことを言っているならば、
いつまでたっても「平等イコール結果の平等!」精神からは抜け出せないですね。
※ちなみに、僕の名前は「公平(こうへい)」ですが「公平と平等」は似て非なるものです。めっちゃ簡単にまとめると、「平等=【結果】の平等」に対し「公平=【機会】の平等」です。
【まとめ:不平等や理不尽を受け入れて強く生きよ!】
いかがでしたでしょうか?
ここまで、まずはじめにファニーな「おさるさんの実験」から始まりまして、
それから「結果の平等」、いいかえれば「悪平等」にまで話を広げてきました。
おそらく、もうお気づきかと思いますが、
悪平等が否定される大きな理由は「頑張る人間をツブしてしまうから」です。
だって、そうでしょう。
なんで、かけっこで頑張った子も頑張ってない子も一律みんな同じなんですか?
どんなにやっても同じ結果だったら、どんな人でもやる気なんてなくなってしまいます。
さっきも、たまたま森会長の辞任の具体例がありオリンピックの話題が出ましたが、
もし平等精神がハンパなかったらオリンピックなんて意味なくなっちゃいますもんね。
「は〜い、みんな頑張ってるから全員に金メダルで〜す」
とかだったら「どんなイベントだよ!」と思わずツッコまずにはいられませんよね(笑)。
でも、
そんな不平等だったり理不尽だったりが我がもの顔でふるまっているのがこの世の中なのです。
大事なので、もう一回だけ言います。
この世界は、大多数が不平等や理不尽から成り立っています。
だからこそ、
不平等や理不尽な社会を受け入れて強く生きていくしかないのです。
今回は、そんな
「不平等で理不尽な世の中を生き抜くためのヒント」
になったらイイなと思い、ここまで無我夢中で筆を走らせました(笑)。
ぜひ、日々の生活の中で「世の中は決して平等ではない!」と胸に刻みこんでいただき、
悪平等ならないよう気をつけつつ、「不平等」や「理不尽」に打ち勝ってくださいね!
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平