どーも。慌ただしい1月を終え引越しが無事に完了しひと安心、公平(@kohei_nagura)です。
さてさて、今回は先週に引き続き『リフレーミング(reframing)』のお話。
前回の復習ですが、
リフレーミングとはどんなものだったか覚えていますでしょうか?
リフレーミングとは、「思考の枠組み(=フレーム)をつくり変えて180°違った枠組みで捉え直すこと」でしたね。
ものすごく簡単にいえば、ネガティブをポジティブに変えるための思考形態ですね。
人によっては「ポジティブが嫌い!」と前向きな考えを否定する方もいらっしゃいますが、これ冷静に考えてみれば、
ポジティブかネガティブかを提示されて選ぶのに、わざわざネガティブを選ぶ人なんか世の中にいるわけないですよね。
たしかに、よくわからず謎に落ち込みまくって気持ちを切り替えられないときもあるでしょうし、
音楽や映画でいえばブルーな曲や作品を1日ずっと聞いたり見たりしたいなんてときもあります(笑)。
けど、基本スタンスとして「同じ事実ならば前向きに解釈」した方が確実に良いはずです。
そんなわけで、最強の『リフレーミング』について、本日は
「具体的なリフレーミングのやり方」をお話させていただきます。
リフレーミングはたった3つのステップを踏むだけ!
【目次】
【たったコレだけ!リフレーミングの手順3STEP】
リフレーミングは、
①事実を正確に把握する
②フレームを見つけ出す
③フレームを変えて考える
という3つのステップで進めるだけです。
①悩みの元となっている『事実』を明らかにする
まずリフレーミングの最初のステップは、
起こったこと(事実)を正確に見つけ出すことです。
たとえば、マイペースな性格に悩んでいたとしたら、
●いつもひとり勝手な行動をとりがちである。
● 周囲との協調性をほとんど持ち合わせていない。
● 気づけば他人への配慮が欠けてしまっている。
というような『事実』です。
事実とは、実際に起こった出来事や具体的な行動や思考のことなので、
当然ながら、自分の頭や心の中で起こったことも(心理的な)事実です。
この例でいえば、
●どんなときも自分の都合を最優先に考えてしまう。
●多数派に同調するのは誠実ではないと思ってしまう。
●気がついたことは何でも正直に言いたくなる。
といったこともすべて『事実』にあたります。
このように、まず最初のステップとして
「できるだけ『事実』を正確に取り出す」ことが大切です。
②前提となる枠組みを見つけ出す
次に、このような『事実』を解釈するための枠組みを探します。
たとえば、
●せっかく誘ってくれたのに自分の都合が悪いと断ってしまった。
▼ ▼ ▼
[なぜ上記のようことで悩むのか…]
・自分の都合で断るのは良くないことだから(一般常識)。
・日本企業ではこのようなつきあいが大切だから(文化・習慣)。
とか、
●みんなの意見に反しながらいつまでも持論にこだわっている。
▼ ▼ ▼
[なぜ上記のようことで悩むのか…]
・同じもの同士でグループができるので他の人と意見が違った場合ハブられるから(一般常識)。
・「長いものには巻かれる」というのが日本人の生き方だから(文化・習慣)。
といったかんじです。
このように、『事実』を「whyクエスチョン」で「なぜ?なぜ?」と掘り下げていき、
自分の思考や行動の本質に気がつく、つまり「前提となる枠組みを探す」必要があります。
③フレームを変えて悩みを見直してみる
最後は、この見つけ出した枠組みを「リフレーミング」することです。
いわば、
フレームを変えて違う意味づけができないかを考えていくという最終段階です。
たとえば、先ほどの
●せっかく誘ってくれたのに自分の都合が悪いと断ってしまった。
という『事実』をリフレーミングしてみます。
・自分の都合で断るのはよくないことだ。
▼ ▼ ▼
・ひとりの時間の確保をしっかり行うことが大事じゃないか?
▼ ▼ ▼
・そんなことは、日本ではイマイチだけど他の国では当たり前のこと。
▼ ▼ ▼
・むしろ、それができるから生き生きと過ごせるのではないか?
このように、
①事実を正確に把握する
②フレームを見つけ出す
③フレームを変えて考える
という3つのステップを踏む訓練を意識的にすれば、リフレーミングが習慣になること間違いなしです!
【文字どおり、リフレーミングは人生を変える。】
〔かの戦国の最強武将、武田信玄もリフレーミングを使っていた。〕
ここまで、これだけ口うるさく「リフレーミング!リフレーミング!」と言っているワケなのですが、心から
「まじ3ヶ月だけリフレーミングやってみ!人生が変わるから!」と言っても行動しない方もいらっしゃることかと思います。
でも、これって当たり前の話で、そもそもリフレーミングが続かなくなるのは
「結果が目に見えていない」から当然の反応といえば当然の反応なんです。
正直、こんなんは誰であろうが「結果が出るか出ないかわからない状態で行動にうつさない」ものですよね。
…というわけで、さまざまな方の「リフレーミングで人生が変わった話」をさせていただこうかと。
たとえば、たしかコレ昔に読んだ本に書いてあったのですが、「風林火山」でおなじみ武田信玄について。
武田信玄は、戦国時代に「最強の武将」とも呼ばれ甲斐国(現在の山梨県)を中心に統治した凄腕の武将です。
当時、天下統一を狙う織田信長が一番恐れたのが信玄率いる戦国最強の武田軍団だったとも言われています。
そして、その強さの秘密というのは「家臣による『鉄の結束』」にあり、まさにそれをつくりあげたのが信玄です。
この信玄の「人材活用」や「人心掌握」には優れたものがあり、現代のマネジメント論にも通じるところがあります。
そもそも、信玄が支配して甲斐国は古くから豪族が力をもつ地域であり家臣をまとめるのに一筋縄ではいきません。
ましてや、信玄は21歳という若さで家督を継いでいるわけなので、もう独立心の強い家臣たちは言うことを聞きません。
とにかく、
当たり前のように信玄を無視、許可なく領土を分配、通行税を巻き上げるなどなどやりたい放題です。
これ、現代の中間管理職の立場になってみるとイメージがつきやすいのではないでしょうか?
部下たちがまったく言うことを聞かない、というかナメられてるなんていうこともありますよね(笑)。
しかし、信玄は違いました。
「思うとおりにならないのは家臣のせいではなく自分が変わらないといけないのはではないか」と考えました。
信玄は「どんなときも真に家臣のことを思って接すれば家臣はついてくるはずだ」と考えたのです。
具体的には、熱心に家臣の安全を祈ったり、手柄を立てた家臣に褒美を与えてあげたり…
このように、家臣のために全身全霊をつくす作戦に切り替えて家臣の心を動かしていったのです。
結果として、家臣との『鉄の結束』をつくりあげた信玄は、天下統一こそできなかったのものの、
しっかり準備した戦いではほぼ全勝、まさに「キング・オブ・戦国大名」といってもいいでしょう。
さらに、合戦だけではなく外交や謀略にも長けていたのだから戦国最強武将の名声を得るワケです。
自分は被害者で相手が加害者だと思ってしまうと、相手を変えるしか方法はなくなってしまいますが、
発想を転換して「自分が加害者で相手が被害者」だとリフレーミングした信玄はまさしく最強です。
ぜひ、
あなたも武田信玄のリフレーミングを参考に日々の発想転換に活かしてみてはいかがでしょうか?
〔過去の偉人たちだけでなく、僕も、リフレーミングで救われた。〕
というわけで、武田信玄という過去の偉人の例を挙げてリフレーミングの話をしてきましたが、
なにも、そんな「偉人だからリフレーミングできた」とかいう話では、決してありません。
かくいう僕自身、リフレーミングで何度も救われてきました。
特に、この「リフレーミング起点」となったのが、個人的に人生の谷間にいた2018年。
当時、前職を休職し「うつ」を和らげるために「ひたすら休む」という生活をしていました。
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まったく「ネガティブ→ポジティブ」に変換できずに苦しんだ日々を送りながら、
とにかくいちばん感じたのは「こんなにも灰色の世界があるのか」ということです。
そして、時は流れ流れて無事に休職から復帰。
復帰した当初はほとんど昔の「ネガティブ→ポジティブ」変換ができるようになり、
さらには時短勤務からスタートしていったこともあり、スムーズに仕事に戻れました。
そんな『ふたりの自分』を経験しながら気づいたのは、
なにごとも【事実はひとつ】だということ。
大切なことなので、もう一度いいます。
どんなことでも【事実はひとつ】しかありません。
じゃ、なぜ世の中にはたくさんの考えが生まれ、さらには考えの違いから争いにまで発展してしまうのか?
それは、もちろん『【事実はひとつ】だけど【解釈は無限】にある』からです。
たとえば僕が経験した例だと、「うつ」になった原因は複合的で、
そのすべてにおいて「解釈」を悪い方、悪い方に考えていた
ことに、のちのちになって気がついたのです。
その結果として「灰色の世界」になってしまったので、とにかく今考えればとても良い学びでした。
つまり、
「問題の枠組み(フレーム)を捉え直すことで困難を乗り越える」を無意識に行えるようになったのです。
これ、おそらく当時の僕は「リフレーミング」なんてコトバは知らなかったので、
自分を救うために必死になって生きていたら、自然と身につけたのだと思います。
まさに、これこそが「リフレーミング(枠組みの再構築)」でした。
枠組みを決めれば、対象の意味が明らかになります。
すなわち、「枠組みが変われば『解釈』が変わり意味が変わる」ということです。
先ほども言ったように、『事実』はひとつしかないはずです。
会社の上司に怒られた
学校の友達がイジメる
家族に不幸があった…
などなど、どんな方でも突発的な『(悪く見える)事実』は起こり得ます。
ただ、個人が持つフレームが違えば対象の意味も変わって当然です。
いってしまえば、もともと正解なんてないのです。
なぜなら、私たちは人生の中で多種多様なフレームを重ね合わせてものごとを見たり考えたりしているので、
いわば色メガネをいくつもかけながら「あれは正しい」「これは正しい」と判断しているにすぎないからです。
そのため、たまには色眼鏡を外したり違うものをかけたりしながら、
さまざまに意味を捉え直し『解釈』できることが必要となってきます。
これこそがリフレーミングで、なにも生まれながらの才能ではなく後天的に身につくものです。
あなたが、なにか手詰まり感を感じているとしたら、従来の枠組みで考えているからです。
もともと前提となる枠組みを転換すれば、まったく新しい解決策が見つかるはずです。
そんなリフレーミングによって、
そもそも持っていた前提にとらわれない大胆な発想で新しい未来を切り拓いていきましょう!
【まとめ:人生が大きく変わるリフレーミングを心からオススメしたい】
いかがでしたでしょうか?
この2週にわたって【人生を切り拓く最強の手法:リフレーミング】をご紹介させていただきました。
私たちの人生というのは、自分だけでは決まらず運命や偶然に大きく左右されます。
だからこそ、ハタから見れば不幸(だと思われるよう)な出来事も多々あるでしょうし、
その『事実』というのは、そんな神じゃあるまいし動かしようもないことです(笑)。
それでも生きることを続けられるのは、われわれ人間には
「リフレーミングの力が備わっているから」です。
大切なことは、それを見てどう思うか、つまりは『解釈』です。
つまりは、
『この世のすべての不利益は当人の(解釈)能力不足』です。
「この世のすべての不利益は『当人の能力不足』」
昔ヤングジャンプで連載していた『東京喰種(トーキョーグール)』の一節なのですが、 この言葉の背景には、 主人公・金木研くんが拷問を受けていた際に、自分が弱いから不利益を被っていると感じたという体験があります。
僕は個人的に自分の座右の銘にしているほど好きな言葉で、この言葉は正しいと信じています。というのも、環境を変える勇気を持って行動に移せなかったのは、何を隠そう自分自身だからです。もちろん、人の力ではどうにもならないことや人智を超えるケースはあるとは思いますが、 自分が不利益を被っていることに対して、決して他人や環境のせいにしてはいけません。付き合う他人や周囲の環境を変えられない自分の責任です。
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たとえば、有名な話だと「コップに半分しか入ってない」のを見てどう思うか問題。
楽観的な人は、「まだ半分もある」と思うでしょうし、
逆に悲観的な方は、「あと半分しかない」と考えるはずです。
半分の水というのは単なる『事実』であり、そこに意味はありません。
意味づけをしているのは、あなた自身です。
つまり、どんな『解釈』をしようが自由です。
どちらで見るのが正しいとは言えませんが、それによって意味合いがまるで変わってくるというワケです。
先ほどの例で、
●せっかく誘ってくれたのに自分の都合が悪いと断ってしまった。
というものがありましたが、こんなちょっとしたことで悩んでいたら身体がいくつあっても足りません。
なので、瞬時に
●私は頑固で融通がきかない。
▼ ▼ ▼
・自己が確立し確固たる信念を持った人である。
・一度決めたことは最後までやり通す力を持っている。
・損得や感情に流されずに行動する人である。
などのようにリフレーミングする必要があるのです。
そのほか、
●実家の両親が口うるさい。
▼ ▼ ▼
・いつでも私のことを心配してくれている。
・人生で失敗をしないコツを山ほど教えてくれる。
・私に苦言を呈してくれる唯一の人である。
とリフレーミングしてみるとイイかんじじゃないですか?(これめっちゃ生徒から相談がくる話なので、僕が無意識にリフレーミングできるようになってました。笑)
このように、
リフレーミングひとつで人生が大きく変わるのは間違いのない『事実』です。
すなわち、【リフレーミングこそ最強なり】なのです。
あなたも、ぜひダマされたと思って3ヶ月をメドに継続してリフレーミングを行ってみて、
華やかな素晴らしい人生を送るための最強の手法として活用してみてはいかがでしょうか?
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平