どーも。怠けモードのため自宅トレーニングを本格化しようと筋トレベンチを購入、公平(@kohei_nagura)です。
さてさて本日も前回に引き続き、最終回『エッセンシャル思考』③ということで、
「しくみ化するために必要な5つの技術」というテーマでお話しします。
【10分で解説】エッセンシャル思考④【エッセンシャルなチームをつくる!若手でも】
ちなみに、前回までの
『エッセンシャル思考』①(本当に重要なものごとを見極めるために必要な5つのこと)
『エッセンシャル思考』②(容赦なく切り捨てるときに大切な5つの武器)
については、ぜひ『エッセンシャル思考』③をご覧になる前に見てみてくださいね!
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ではでは早速、
ラスト「しくみ化する技術」を見ていきましょう!
【目次】
【しくみ化するために必要な5つの技術】
〔バッファ:最悪の事態を想定する〕
まずは、エッセンシャル思考をしくみ化するにあたり「バッファ(緩衝)」は知っておかなければならない重要事項です。
思わぬことは起こるものだと知っているから、あらかじめ何かが起こることを想定して予定を立てる。万が一に備えてバッファをとり、予定外のことがあってもペースを取り戻せるようにしておくのだ。
(引用:『エッセンシャル思考』より)
そもそも、「バッファ(Buffer)」というコトバは聞いたことがありますでしょうか?
これは「緩衝」をイミしていて、なにか2つのものがぶつからないようにするためのもののことです。
たとえば、
環境用語でバッファ・ゾーンといえば「保護地域を公害や汚染から守るために外の世界との間に設けられた緩衝地帯」のことです。
つまり、バッファを持たせることで周囲の悪影響が届かないように設計されているというワケです。
要は、バッファ(Buffer)とは、
なにかがブツかったときのための「『+』と『ー』の衝撃を和らげるクッション」みたいなものですね(…と自分の中では勝手にイメージしています(笑))。
計画錯誤とは、ダニエル・カーネマンが1979年に提唱した言葉で、作業にかかる時間を短く見積もりすぎる傾向のことを言う。以前やったことのある仕事でも、なぜか実際より短く見積もってしまうのだ。
(引用:『エッセンシャル思考』より)
経済学者のダニエル・カーネマンが提唱した概念で、「計画錯誤(planning falacy)」というコトバがあります。
これは、
ヒトは作業にかかる時間を短く見積もりすぎる傾向があるということです。
みなさんも、これまで経験ないですか?
「あぁ!ヤバい!予定してた作業が時間内に終わらん!」なんていうこと。
ちなみに、この文章を書いている僕自身しょっちゅうあります(笑)。
そんなとき必要なのが、
「自分が見積もった時間に常に1.5倍に増やして締切を設定する」ということです。
もちろん、「いやいや!さすがに1.5倍の時間は多すぎない?」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、
実際それだけかかることが多いので、つまりはコレが「バッファ(Buffer)をとる」という作業なのです。
もし仕事の話し合いで1時間かかると考えるなら、1時間半の枠をとっておけばいいのです。
ぜひ、この「バッファ(Buffer)法則」を日常で活かしてみてくださいね。
〔削減:仕事を減らし成果を増やす〕
次にくるのが、「削減」。
システム全体を改善するには──製造システムにかぎらず、チームの業務プロセスでも日々の習慣でも──全体の進捗を邪魔しているボトルネックの発見が鍵となるのだ。
(引用:『エッセンシャル思考』より)
「ボトルネック(bottleneck)」とは、システム全体の足かせになっている部分のことです。
たとえば、なにかしらの商品を想像してみてください。
あらゆる部分の性能を高めた商品があるとして、仮にボトルネックが残っていたら、
全体の性能はほとんど上がらず、結果として使えないなんてことはよくある話ですよね。
これは、わたしたちが生活する世の中だって同じこと。
まずは、あなたにとっての「ボトルネック」はなんだろうかを考えることが大事です。
仕事や日々の生活で、なにがあなたの進みを妨げているのだろうかと考えてみましょう。
冷静にボトルネックを特定して取り除くことができれば、
驚くほどスムーズに重要なものごとを達成できるはずです。
ボトルネックを取り除くのは、それほど難しいことではない。小さなことが、とても大きな結果につながるからだ。山の頂上にある石を転がすのと同じで、最初の一押しさえがんばれば、あとは自然にすべてがうまくまわり出す。
(引用:『エッセンシャル思考』より)
この「ボトルネック」という概念は、『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』という本の中で紹介されている概念なのですが、
本書『エッセンシャル思考』の中でも「まず削除すべくはボトルネック!」と述べられており、その行為自体は難しくないといいいます。
つまり、
まずは「システム全体の足かせになっている『ボトルネック』を取り除けばうまくいく!」ということを覚えておいていただければと思います。
〔前進:小さな一歩を積み重ねる〕
そして、3つ目は「前進」。
つまり、「前に進んでいるという感覚」ということです。
心理学の研究によると、人間のモチベーションに対してもっとも効果的なのは「前に進んでいる」という感覚である。小さくても前進しているという手応えがあれば、未来の成功を信じられる。そのまま進みつづけようという力になる。
(引用:『エッセンシャル思考』より)
このスキルは、けっこうわかりやすいのではないでしょうか?
単純に、
「前進」するためには「ステップバイステップ」で行くしかないということですね。
つまり、小さくても前進しているという手応えがあれば未来の成功を信じられるというワケなので、
まずは大きく見える課題を分けてみて「困難の分割化」を図ればオールオッケーということです。
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この「前進」は直感で理解できると思いますので、さっさと大事な次に進みます(笑)。
〔習慣:本質的な行動を無意識化する〕
4つ目ですが、これは「しくみ化」という意味では必要不可欠、「習慣」です。
習慣は妨害に打ち克つための最強の武器だ。
(引用:『エッセンシャル思考』より)
ここは、塾講師というかたわら「お勉強」というたとえで「習慣」の話をしていきます(笑)。
たとえば、
みなさんが、英単語を覚えるとき(オトナの方だったら学生のときを思い返してみてください)を考えてみましょう。
この場合、仮に「テスト前だから一夜漬けでひたすら覚えなきゃ〜!」なんてときは、
短期記憶のため、試験後きれいサッパリ記憶からいなくなっていることと思います(笑)。
しかしながら、ここで「習慣」という最強の「しくみ化する技術」をインストールすればいいのです。
その具体例としては、
「1回サラーっと英単語をながめて、覚えたあとに間隔をあけて何度か復習するという手法」が効果的です。
生化学的に考えると、その理由というのは「くり返すことで神経細胞の結びつきが強まりスムーズに思い出せるようになるから」ということです。
ほかにも、毎日同じ道を通って通勤・通学をしていればボンヤリして歩いていたとしても目的地にたどり着けるようになるし、
日々同じ料理を何度も何度もつくっていれば、手順を意識していなかったとしても料理ができるなんてことはザラにあります。
要は、
どんなこともくり返し実行すればどんどんどんどん簡単になっていくということです。
その背景として、くり返すことで習慣が確立され行動が脳に刷り込まれるからだということなんですね。
「創造的な人は、自分に合った生活リズムを早い時期に見つけます」とミハイは説明する。「睡眠、食事、仕事のリズムを守り、それを乱すような誘惑に負けません。心地良い服を身に着け、気の合う仲間とだけつきあい、よけいな行動には手を出しません。もちろん、そうしたやり方はまわりの人間に好まれないでしょう。ですが、自分の行動パターンを遵守すれば、よけいなものごとに注意を奪われずにすみます。本当に重要なことに全力で集中できるのです
(引用:『エッセンシャル思考』より)
この「習慣」というのは、個人的に「エッセンシャル思考しくみ化計画の本質」だと思っています。
ほら、かのスティーブン・コヴィー博士もこう言ってるじゃないですか。
思いの種を蒔き、行動を刈り取る。
行動の種を蒔き、習慣を刈り取る。
習慣の種を蒔き、人格を刈り取る。
人格の種を蒔き、運命を刈り取る。
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ぜひ、みなさんの日常でも「習慣化第一主義」を念頭に置いて生活を送ってみてはいかがでしょうか?
〔集中:「今、何が重要か」を考える〕
ラストですが、これまた大事な「集中」するということです。
エッセンシャル思考の敵はマルチタスクではなく、焦点を複数に合わせようとすること、すなわちマルチフォーカスなのだ。
(引用:『エッセンシャル思考』より)
仕事でよくありがちですが、
やることが多すぎて何から手をつけていいかわからなくなるなんてことはよくあることだと思います。
そんなときは、まずは考えるのをやめて深呼吸をしているだけでぜんぜん違ってきます。
とにかく、心を落ちつけて今この瞬間に何が大切かを考えることが重要オブ重要です。
→【書評】理想的なリーダー像から脱するために「これでいいのだ!」と考えよ。『Being Management』から学ぶ「幸せの在り方を大切にする経営」とは?【時々、まわりみち。】
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明日のことや、ましてや30分後や1時間後のことですら忘れていいのです。
とにかくとにかく、今だけを見ることです。
…これメチャクチャ大事なので、もう1回だけ声を大にして言います。
「今ココにいることに集中せよ!」です。
ベトナム出身の禅僧ティク・ナット・ハンは、世界でもっとも穏やかな人だ。彼の生きる時間は、古代ギリシャ人の言うカイロスである。彼はそれを「マインドフルネス」と呼ぶ。「マインドフルネスの状態は、あなたを今ここに戻してくれます。今ここで自分の幸せを認識するとき、幸せはやってくるのです」
(引用:『エッセンシャル思考』より)
いま本屋さんに行けば専門のコーナーがつくられていたりと、なにかと巷で話題の「マインドフルネス(Mindfulness)」ですが、
かのアップルの創業者であるスティーブ・ジョブズや、IT大手のGoogleなども採用していることで非常に有名になってきましたね。
サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法
- 作者:チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート
- 発売日: 2016/05/17
- メディア: Kindle版
このような、世界の名だたる権威たちがマインドフルネスを導入したことにより、
スピリチュアル色が強かった瞑想というものに対し科学的な知見が加わりつつあります。
その結果、「マインドフル(=意識をもつ)状態」になることで自身をリセットしてストレスに対処したり健康に役立てたりなど、
全世界でも、多くの方がマインドフルネスにより人生の質を向上させ文字どおりライフスタイルが大きく変わってきているのです。
ま、1日10分でもマインドフルネスを続けることで集中力が高まるなんて、まさに願ったり叶ったりですね(笑)。
というわけで、
ぜひ気になった方はマインドフルネスを実践してみては…?
マインドフルネス 仏教瞑想と近代科学が生み出す、心の科学の現在形 (別冊サンガジャパン3)
- 作者:アルボムッレ・スマナサーラ,蓑輪顕量,メンタリストDaiGo,井上ウィマラ,荻野淳也,川畑のぶこ,熊野宏昭,小池龍之介,越川房子,島田啓介
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- メディア: Kindle版
【まとめ:エッセンシャル思考の真髄】
さてさて、いかがでしたでしょうか?
前回までは「エッセンシャル思考①:見極める技術」「エッセンシャル思考②:捨てる技術」についてお話しさせていただきましたが、
今回は「エッセンシャル思考③:しくみ化するために必要な5つの技術」についてお話させていただきました。
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まとめると、「しくみ化するために必要な5つの技術」は
習慣:本質的な行動を無意識化する
削減:仕事を減らし成果を増やす
前進:小さな一歩を積み重ねる
編集:余剰を削り本質を取り出す
集中:「今、何が重要か」を考える
です。
これまで、実に全3回にわたって『エッセンシャル思考』の【本まとめ】としてご紹介させていただいてきましたが、
最後に、「これを見たらエッセンシャル思考にならざるを得ない!(笑)」というこんな言葉でしめたいと思います。
エッセンシャル思考を生きることは、後悔なく生きることだ。本当に大切なことを見極め、そこに最大限の時間とエネルギーを注げば、後悔の入り込む余地はなくなる。自分の選択を心から誇りに思える。
(引用:『エッセンシャル思考』より)
…いかがですか?
このコトバだけ身にしみこませておいたら、そこのあなたも立派なエッセンシャル思考の持ち主です(笑)。
エッセンシャル思考の生き方は、真に意味のある生き方です。本当に大切なことを、とても大切にする生き方です。
エッセンシャル思考の目的というのは、世間的な成功を手に入れることでもなんでもありません。
人生に意味と目的を見いだして本当に重要なことを成しとげることなのです。
将来もし自分の人生をじっくりと振り返る時間があったとして、
どこにでもある平凡な達成リストだけが並んでいたとしたらどうでしょう?
そんなんだったら、せめて
自分にとって本当に意味のあることをひとつ達成したと確信できる人生の方が数十倍、いや数百倍もいいですよね。
まさにそれを可能にするのが、
『エッセンシャル思考』です。
この「より少なく、しかしより良く」という生き方をした有名人は、とにかく歴史上たくさんいて数え切れないほどです。
ダライ・ラマ、スティーブ・ジョブズ、トルストイ、マイケル・ジョーダン、ウォーレン・バフェット、マザー・テレサ、ヘンリー・デイヴィッド・ソロー…などなど、
これほど歴史に名を残す偉人たちが『エッセンシャル思考』だったことを考えれば、ぜひとも日常に取り入れて「より少なく、しかしより良く」人生にしたいですよね。
…というわけで、みなさまも
『エッセンシャル思考』で素敵な人生を!Have fun!
それでは、今回これにて失礼します。
皆様に、心よりの感謝を込めて。
公平